大阪杯G1昇格に伴いボーナス最大2億円の「春古馬三冠」が新設。現時点で三冠達成の可能性があるのは「あのスターホース」だけ?
無論、菊花賞が終わっていない現段階で、来年の天皇賞・春の勝ち馬を推測するのに無理があることは百も承知だ。だが、順当に考えてまず名前が挙がるのは、菊花賞の最有力候補と呼び声の高い皐月賞馬ディーマジェスティと、日本ダービー2着のサトノダイヤモンドだろう。
この2頭が来年本格化すれば、有力な候補になることは間違いない。しかし、ディーマジェスティとサトノダイヤモンドは共に、すでに来年の凱旋門賞挑戦が検討されている。そのような状況で、春シーズンを過酷な古馬三冠ロードで戦う可能性は低いと述べざるを得ない。
おそらくはドバイ、もしくは欧州などに遠征して海外遠征の経験を積ませる選択が濃厚であり、ましてや関東馬であるディーマジェスティにとって3戦連続の関西遠征のデメリットは決して小さいものではないだろう。秋古馬三冠が関西馬にとって不利である代わりに、春古馬三冠は関東馬にとって遠征続きの3連戦となる。
従って、今秋の菊花賞で3000mだけでなく2000mクラスもOKな”超新星”の関西馬でも現れない限り、来年の春古馬三冠で可能性があるのはキタサンブラックただ一頭ということになる。
無論、あくまで現実的での話だが、この取り決めで今や競馬界を代表するスターホースになったキタサンブラックが現役続行、そして国内に専念してくれるのなら、とりあえず春古馬三冠の意義は果たせたといえるのかもしれない。