武豊騎手を巡るコパノリッキーとアウォーディーの「ダート頂上決戦」にも影響が……開催地によって距離が変化するJBCシリーズだからこそ生まれる様々な「ドラマ」
近年は毎月のように行われているJRAと地方所属馬による交流重賞。その中でも、地方競馬の祭典JBC(ジャパンブリーダーズカップ)シリーズは、毎年開催地が各地方競馬場で持ち回りとなるため、その競馬場のコース形態によって施行距離が変化することが特徴だ。
これは本家の米ブリーダーズカップシリーズでもしばしば見られる現象であり、特に日本の場合は地方競馬場の規模や特色が大きく異なっているので、その傾向は顕著に表れている。
例えば代表レースとなるJBCクラシック(G1)は基本線を2000mとしながらも、川崎や金沢で行われた際は2100m、名古屋では1900m、園田開催に至っては1870mで行なわれている。だが、中距離における多少の距離の変化が競馬に大きな影響を与えないことは、JBCクラシックの歴史が証明している。
これまで15回の歴史がありながら、JBCクラシックのチャンピオンはわずか8頭。つまり、それだけ各時代におけるダートの絶対王者が、多少の距離や舞台の変化をものともせずに連覇を重ねているのだ。
しかし、これがJBCスプリント(G1)となると大きく話が違ってくるからおもしろい。