【徹底考察】マイルCS(G1) サトノアラジン「ついに来たキャリア最大のチャンス!ただし、戴冠には『あの馬』のアシストが欲しい」
全姉はエリザベス女王杯の勝ち馬で、本馬自身も菊花賞で6着。血統的には1400mから1600mへの距離延長にまったく問題はないはずだ。
≪結論≫
『考察』で述べた通り、前走のスワンSは本当に強い競馬だった。ここに来てさらに凄みが増してきただけに、いよいよ戴冠の期待が高まって当然だ。
だが、その上で気になるのが、やはりマイル戦に替わることだ。
無論、【血統診断】でも述べた通り、血統的な距離延長に対する不安はない。ただ、確かに前走のスワンSはこの馬にとって素晴らしいレースだったが、初の重賞制覇となった今春の京王杯スプリングCもまた、上がり3ハロン32.4秒という驚異の末脚を繰り出した強いレースだった。さらに敗れはしたものの、昨年のマイルCSの前哨戦の富士Sの2着もまったく悪い競馬ではない。
しかし、肝心の本番では共に4着。どちらも0.2秒差と決して大きく負けたわけではないのだが、馬券を買う側からすれば馬券圏外であったという意味は小さくない。
まず、今年の安田記念では最後の勝負所で進路が狭くなり、隣にいたフィエロがもたれかかって来る不利もあった。さすがに勝ったロゴタイプを捉えることはできなかっただろうが、まともならクビ差の3着馬フィエロ、そしてさらにハナ差前にしたモーリスとの差は逆転できていたのかもしれない。そういった意味で情状酌量の余地はある。