JRA池添謙一「オルフェーヴルよりヤバい」!? 菊花賞(G1)ヴェルトライゼンデ「狂気」父の血が秘める一発大逆転のポテンシャル

 池添騎手が初めてコンビを組んだのはドリームジャーニーが4歳の時で、重賞を連勝するなどじょじょに能力は開花。5歳時には宝塚記念(G1)、有馬記念(G1)の春秋グランプリを制覇し、この年のJRA賞最優秀4歳以上牡馬にも選出された。

 オルフェーヴルが現役最後の有馬記念を勝利した際は466㎏。馬体重の違いや気性を考えれば、そのポテンシャルは弟以上だったのかもしれない。

 そんなドリームジャーニーを父に持つヴェルトライゼンデも、ポテンシャルは相当高い。

 デビュー戦、萩S(L)と2連勝し、その後の重賞5戦で2着が3回ある。しかし、5戦中4戦は勝ち馬がコントレイル。4回対戦し、一度も先着をした事はない。

 ただ、今回の舞台は菊花賞だ。

 父の全弟オルフェーヴルが菊花賞を制し、翌年には同じ父ステイゴールド、母父メジロマックイーンのゴールドシップが菊花賞を制している。

 さらには、ヴェルトライゼンデの1つ上の兄は、昨年の菊花賞を制したワールドプレミア。

 この舞台でなら、互角に渡り合える可能性は十分に残されている。

『サンスポZBAT!競馬』によると、池江調教師は「馬体も気性面も(父ドリームジャーニーに)似ていないね」と話しており、距離についても「2000、2400mと延びていいと思う」とコメント。

「どちらかというと友道厩舎の(半兄)ワールドプレミアに近いかもしれない」と話している事からも、ここで最高のパフォーマンスを発揮する可能性は高そうだ。

 前走は熱発の影響で、予定していたセントライト記念(G2)からスライドしての神戸新聞杯に出走。陣営もレース前は「使って良くなるタイプだし、動きもまだ重いですね」と弱気な発言だった。

 レースでも18番枠のためなかなか内に入れることができず、不利のあった馬からアオりも受けた中での2着。レース後は「叩いてまだ良くなるはずですし、本番が楽しみ」と話していた陣営。一発「大逆転」を秘めた「狂気」の血統に静かなる闘志を燃やしている。

 父ディープインパクト以来、史上3頭目の無敗の三冠を狙うコントレイル――。

 阻止するとすれば、それはヴェルトライゼンデなのかもしれない。

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