あまりにも中身のない「日本vs世界」……日本最大の国際レース・ジャパンC(G1)が「消滅」する可能性は確かに存在している
そこには日本(東京競馬場の)の高速馬場全盛の時代があり、世界でも特出した超高速馬場が、時計ばかりが速くレベルに疑問符がつくレースを数多く生み出したことで、日本だけでなく、来日した海外の競馬関係者からも何かにつけて批判を集めていた。
それと同時に、世界的に高い実績を持つ外国馬が「日本だけで」あっさりと敗れてしまう事態が続いた結果(2011年の凱旋門賞馬デインドリームなどがその典型だ)、海外馬にとって日本のジャパンCは「勝ってもそれほどの価値がなく、逆に敗れれば価値が大きく下がる」だけの”地雷”のようなレースとして位置づけられた。
そうなってしまった原因は、高速馬場を始め、先述した様々な要素が複合的に絡んでいるが、最も大きな原因は「日本馬のレベルの向上」であるように思う。
無論、今の日本馬のレベルが凱旋門賞馬のソレミアやデインドリームを簡単に返り討ちにしてしまうほど高いと述べるつもりはない。
だが、実際にそういった”ギャップ”は、今や「世界レベルまで向上した日本馬」が「圧倒的に有利な環境で戦えている」からこそ起こることだ。
だが、同時にその年の凱旋門賞と、翌年のキングジョージ6&QES(G1)を勝つ「世界チャンピオン」のデインドリームが、いくらアウェーとはいえ、トレイルブレイザーやウインバリアシオンといった日本のG2クラスの馬に負けることは、世界的には当然看過できないこと。