【徹底考察】ジャパンC(G1) ゴールドアクター「昨年の有馬記念馬の『東京適性』は?飛躍のきっかけとなった2レースをプレイバック」
1000mの通過は62秒。同日に芝1800mで行なわれた3歳500万下の1000m通過が59.6秒で推移していることからも、長距離戦らしいスローペース。それも、これは大逃げしたスーサングレートが刻んだタイムであり、ゴールドアクターら集団のペースはさらに1秒以上遅い。
4コーナーを回って最後の直線に入る頃には馬群が固まっているが、これは後ろが追い上げたことに加え、前にいたスーサングレートが一杯になっていた。つまり、大逃げする馬こそいたが、レース自体は典型的な瞬発力勝負になったということだ。
残り400mを切って、まず抜け出したのは2番手を追走していたサムソンズプライドだったが、ゴールドアクターも楽な手応えで追走。マッチレースになった残り200mで並びかけるとあっさりと交わして、先頭でゴールに飛び込んだ。
ペースが遅かったとはいえ57.5㎏を背負いながら、3番手から上がり最速となる33.4秒の脚を使われては、他馬はお手上げだろう。同年の有馬記念を勝つ馬なのだから当然かもしれないが、1600万下でも完全に力が違った。
続くアルゼンチン共和国杯は今回のジャパンCとは距離が異なるが、今週末は雨予報。同じ東京で雨が降り、重馬場で迎えたこのレースも参考になるかもしれない。
休み明けを連勝して挑んだ初のG2だったが、ゴールドアクターはやはり56㎏を背負っている。これはすでにオープン実戦のあったスーパームーン(アルゼンチン共和国杯3着)やレコンダイト(目黒記念2着)の55㎏よりも重いハンデである。
だが、それでもゴールドアクターは2.1倍の1番人気。この2走の内容は、すでに「重賞級」と判断されていたようだ。