【徹底考察】ジャパンC(G1) リアルスティール「今回も『最終追い切り』の法則は健在!世界のR.ムーア騎手を確保で気炎万丈も気になるのは……」
ただ、サトノアラジンとの最大の違いは、本馬の祖母Monevassiaが日本でもキングカメハメハなどを輩出した大種牡馬キングマンボの全妹という点であり、血統的なスケールはリアルスティールの方が遥かに上である。本馬は世界でも屈指の名血で、血統的にはG1を勝つに相応しい超良血馬といえる。
また、キングマンボは一度も日本に導入されたことがないにも関わらず、東京で極めて優秀な実績を残している。キングカメハメハや孫のエイシンフラッシュが日本ダービーを勝ち、ジャパンCでもエルコンドルパサーやアルカセットが勝利。そういった点でも今回の舞台設定は、本馬の後押しとなるはずだ。
ただし、ライバルと比較してスタミナの要素に欠ける配合なだけに、この距離で持続力やパワーが必要な展開になった時には思わぬ脆さを見せる可能性はある。
≪結論≫
この秋のリアルスティールの徹底考察は今回で3回目(毎日王冠は後に回避)となるが、安田記念で凡走し、天皇賞・秋でこの馬本来のパフォーマンスを取り戻した明確な理由がある。
それは同時に本馬が毎日王冠を回避した理由にもつながるのだが、管理する矢作芳人調教師が22日に『東京スポーツ』から受けたインタビューで、安田記念の敗因も含めて下記の通りに語っている。
「競馬の週にやり過ぎるのは良くないと思っていたけど、安田記念は日数が足りず、レースの週に目一杯の調教をするしかなかった。それが敗因。毎日王冠も出走するところまでなら持っていけた。しかし、そのためにはレースの週に目一杯の調教をしなくてはならなかった」
本馬の安田記念の”自滅”の原因は、まさにこの言葉通りであり、それが間違いでなかったことが前走の復活劇で証明された。その上で、下記をご覧いただきたい。