【徹底考察】チャンピオンズC(G1) アウォーディー「武豊騎手と共に掴んだダート界の新王者。だが『最大のライバル』との勝負付けはまだ終わっていない」
また、手前替えに関しても特別不器用というわけではない。左回りに関しても前々走の日本テレビ盃では、スムーズに手前を替えていた。本番の中京競馬場も左回りだが、広いコースなのであまり気にする必要もないだろう。
率直に述べて、死角らしい死角はない。唯一怖いのは、内枠を引いて囲まれてしまうくらいか。できれば真ん中より外の枠から、すんなりと好位を取りたい。
ただ、ことコパノリッキーとの力関係に関してだけは、まだ楽観視できる状況ではない。
前走は結果的にコパノリッキーを徹底マークしたことが勝利に結びついたが、最大のライバルは最後の直線で早々の脱落した。無論、武豊騎手が上手くプレッシャーをかけ続けた成果が実ったという見方もできるが、あれだけ不甲斐ない(5着敗退)と単純に距離がやや長かった可能性が高まる。
コパノリッキー自身、2100mは初めてで川崎の2100mはタフなコースで有名だ。かつてダートでG1を7勝したブルーコンコルドも2000mの東京大賞典は勝ち切れても、2100mの川崎記念では失速している。マイル戦に滅法強く、距離適性はコパノリッキーに近いものがあった名馬だ。
そして、もう一つ。あの時はコパノリッキーが7番枠、アウォーディーが9番枠と後者が前者をマークするには最高のシチュエーションが整っていた。おそらく武豊騎手も枠順が決まった瞬間から、スタートさえ決まればコパノリッキーをマークする競馬をしようと決めていた可能性が高い。