【皐月賞(G1)展望】ファンディーナ「究極牝馬」参戦で風雲急を告げるクラシック初戦! カデナ、レイデオロら「脇役男子」の意地と誇りの激突!
この動きには『日刊スポーツ』の取材に応じた高野友和調教師も「理想通り」と納得。「もうやることはない」と極めて順調に調整されていることを強調している。一昨年のジャパンC(G1)で一流牡馬をなぎ倒したショウナンパンドラを手掛けた新鋭調教師が、再び牡馬相手に大仕事をやってのける。
そんな怪物牝馬の歴史的快挙を阻む牡馬1番手は、やはり王道トライアルの弥生賞(G2)を完勝したカデナ(牡3歳、栗東・中竹和也厩舎)か。
前走の弥生賞は1000m通過が63.2秒という超スローペースをまくり一閃。デビューから5戦連続で上がり最速を記録する自慢の末脚で突き抜けた。これで昨年11月の京都2歳S(G3)に続く重賞連勝。混戦牡馬のなか、頭一つ抜けた存在として本番に挑む。
栗東の坂路で行われた1週前追い切りでは4ハロン51.6秒、ラスト13.3秒というハードな内容。併せ馬にしっかりと先着する調教をこなした主戦・福永祐一騎手は「いい感じで来ている」と手応え。見守った中竹和也調教師も「前走より明らかにいい」と高い評価を与えている。万全の状態でクラシックに挑めそうだ。
ここ5年間で4頭の皐月賞馬を輩出している共同通信杯(G3)の覇者スワーヴリチャード(牡3歳、栗東・庄野靖志厩舎)が先輩たちに続けるか。
デビュー戦で出遅れて2着に敗れたものの、単勝1.1倍で未勝利戦を勝利。その後、東京スポーツ杯2歳S(G3)でも出遅れて、上がり最速ながら2着に敗れた。しかし、素質馬がそろった前走の共同通信杯では2馬身半差の完勝。好位から上がり最速の末脚で突き抜ける強い内容だった。
栗東のウッドコースで行われた1週前追い切りでは6ハロンを81.6秒、ラスト11.9秒と上々の動き。3頭併せ馬で最先着を果たしている。騎乗した主戦の四位洋文騎手は「順調」と満足気。ゴールドシップ、イスラボニータ、ディーマジェスティに続く連勝を狙う。
ファンディーナと同じ3戦3勝の無敗で挑むレイデオロ(牡3歳、美浦・藤沢和雄厩舎)だが、気になるのはその仕上がり具合だろう。