【京都金杯(G3)予想】マテンロウオリオンは不調と見て切り! 難解なレースだから浮上する穴馬で勝負
今回は中山金杯(G3)と同じく今年1年の最初を飾るハンデ重賞・京都金杯(G3)を予想していく。過去10年すべてが万馬券決着という荒れる重賞にトライしてみたい。
まずはいつものように過去10年馬券に絡んだ30頭の前走データを見ていくことにしよう。
リゲルS(L) 6頭
マイルCS 4頭
阪神C、チャレンジC、キャピタルS(L) 各3頭
天皇賞・秋、菊花賞、毎日王冠、富士S、武蔵野S、ターコイズS、中日新聞杯 各1頭
他のオープン特別 2頭
条件特別(3勝クラス) 2頭
となっている。思っていた以上に偏りがなく、多彩なローテーションから臨んできていることがわかる。基本は前走もマイル前後のレースだが、菊花賞のような長丁場からの転戦で好走していたり、武蔵野Sのように前走ダートでも来たりしているので、逆にそれほどローテーションに関しては気にしなくてもいいのかも知れない。
続いて人気順の成績を見ていく。
1番人気 3-1-1-5
2番人気 0-2-1-7
3番人気 2-1-0-7
4~6番人気 3-4-2-21
7~9番人気 1-0-3-26
10番人気以下 1-2-3-69
となっている。1番人気は印象より好成績だが、20年以降3年連続で飛んでいるのでやはり注意が必要か。逆にこの3年で言えば2番人気が連続で馬券に絡んでいるので、傾向としてはこちらの方が信用できそうだ。中穴以上の馬が入ってくるのは当然として、4年連続で10番人気以下が突っ込んできているので、成績不振で人気のない馬にも気を配っておきたい。
これを踏まえて「◎」はいきなり穴馬だが11番エントシャイデンとする。
前走は阪神C(G2)。後方待機策を採って速い流れを追走、直線に向いて上がり3番手の脚で伸び始めるが10着に敗れている。
明け8歳ということもあって、大きな上がり目は期待できそうにない。それだけに思い出したかのように好走するこの馬は厄介であるが、2走前のフォレ賞(仏G1)で3着しているほか、渋った馬場でも好走歴がある。
今の中京競馬場のコースは、パワーが必要なはず。この馬は上がり勝負にもある程度は対応できるが、今はパワーで押し切る競馬の方が向いていると見て敢えて本命に推した。現に一昨年も14番人気で3着に入って穴を開けており、再現する可能性はあるだろう。
「○」も穴馬、4番のアルサトワを挙げてみたい。
前走は富士S(G2)。平均ペースで流れる中、逃げ馬を前に見る2番手で競馬を進め、直線で粘り込みを狙うが差し・追い込み勢の勢いに飲まれて11着に大敗している。
重賞は前走11着、3走前の新潟大賞典(G3)15着などまったく出番がない状態だったが、相手なりに成績を残せるようになったのは成長と言えそうだ。今回対抗に推しているのは、メンバーでは数少ない「前で競馬したい」馬という点。できれば好スタートからハナに立ちたいところだろうが、2枠を引いたことで前にも出やすくなった。
マイルという距離だけに差し・追い込みが優勢なのは当然といえば当然だが、意外にこのレースは前で残るケースが多い。時計勝負になると辛いところだが、スピード決着にならない傾向があるので、少なくとも前走よりは相手関係は楽になっているはず。いい調子で逃げられれば前で粘り込む可能性はあると見ている。
「▲」は人気サイドだが7番イルーシヴパンサーを推す。
前走は関屋記念(G3)。最内枠を引いたこともあり、内で控える競馬。直線に入って追い上げに入るも伸びきれず11着に大敗した。
一昨年の夏から4連勝を飾って東京新聞杯(G3)を制覇したところまでは注目の存在であったが、1番人気に推された安田記念(G1)で8着と大きく負け、巻き返しを期待された前走はさらに着順を落としたあたり、疲れが出たのではないかと思われる。
今回は関屋記念から秋シーズンを完全にスキップして、ここを始動戦に選んできた。重賞1勝のみだが、今回のメンバーは手薄なので十分実績上位。今の荒れた中京の馬場がどうか、という懸念はあるが渋った馬場でも好走歴があるので、対応できるのではないか。
勝ち負けできるだけの時計はあるので、休み明けのハンデはあるが、その分だけ印を落として押さえておきたい。
「△」は人気しそうだが2番プレサージュギフトと穴馬10番シュリの2頭を挙げる。
プレサージュギフトの前走は秋華賞(G1)で、後方待機策を採るが直線で伸びきれず9着に敗れた。
キャリア5戦で底を見せていない。印象よりも切れ味勝負する馬ではなく、いい脚を長く使うタイプ。前走こそスタートを決められたが出遅れグセがあり、今回もそれが出ると思うような位置取りができずにあっさり負ける可能性もある。だが、決められればオークス(G1)で5着できる程度には実力があり、ここで好走しても不思議はない。可能性に懸ける意味で押さえてみたい。
シュリの前走は京成杯AH(G3)だったが、本馬場入場後に左前跛行が発覚し、競走除外となっている。結局、このまま秋シーズンを全休し、今年初戦としてここを選んできた。
昨年、一昨年とこのレースに参戦しており、5着、10着と結果を残せなかった。特に昨年は明らかに調子を落とした状態で春シーズンを走り、凡走を重ねていたところで2走前の関屋記念で12番人気から2着と好走。そこからの前走挑戦だっただけに、走っていればあるいは好結果を残せたかも知れない。
今回はリフレッシュした状態での臨戦。鉄砲で2勝しているなど、休み明けから走れるタイプだ。年齢的に大きな上積みは見込めないだろうが、まともに走れば重賞級の実力があると考えており、押さえておきたい1頭だ。
人気どころでは10番マテンロウオリオンと13番オニャンコポンを切り。
マテンロウオリオンの前走はマイルCS(G1)で中団より後ろ目で競馬し、直線でもいい脚で上がってきたが力尽きて10着に大敗している。
昨年の春シーズンはシンザン記念(G3)を勝ち、ニュージーランドT(G2)とNHKマイルC(G1)で2着と好成績を収めた。だが、その後に日本ダービー(G1)へ出走し、ブービー負け。そこから調子を落として秋シーズンは散々だったと言える。
まともに走れば今回のメンバーでは実績上位。ただ、調子の悪い状態でマイルCSを走り、大敗したところからの今回ということで、調子が戻っているかは怪しいところ。手薄なメンバーではあるが、楽勝できるほどこの馬が抜けているとも思えない。
リフレッシュできていれば買い要素が多いのだが、今回はデキが怪しいと見て切りたい。
オニャンコポンの前走は福島記念(G3)で、中団追走も逃げ馬のペースにまんまと乗せられて直線で伸びて届かず4着に終わった。
陣営としては2000m以上で結果が出ないためマイルへ方向転換を図りたいのだろうが、2000m戦でこれといった好タイムが残っているわけでなく、スピード競馬への適性に疑問が残る。今回は切りとする。
ということで今回は2番、4番、7番、11番、12番の5頭で3連複BOX10点勝負としたい。人気馬を押さえているが3頭は人気薄必至。この辺が激走すると正月から万馬券的中も現実味がある。