池添家の「三男坊」に代打ホームランの好機到来!? 長男「不在」だからこそ決めたい、日経新春杯(G2)での家族孝行

池添謙一騎手 撮影:Ruriko.I

「父が2月末で定年なので、それまでに……」

 9日、テレビ東京が放映する『ウイニング競馬』に出演した際、そう話したのは池添謙一騎手だ。

 自身は昨年11月の落馬で骨折し、戦線離脱を余儀なくされ現在は療養中。それでも、父・池添兼雄調教師が2月末で定年により引退を迎えることもあり、長男である池添謙騎手は番組内で復帰への強い思いを語っていた。

松山弘平騎手 撮影:Ruriko.I

 そんな池添謙騎手と同じように、あの騎手も池添兼師に対して特別な思いを抱いているかもしれない。今やトップジョッキーの1人へと成長した松山弘平騎手である。

 松山騎手といえば、デビュー当初は池添兼厩舎に所属。昨年『netkeiba.com』内のコラム『馬ラエティBOX』にて、「(池添兼師が)池添家の三男坊として可愛がってくださった」と当時のことを振り返っていたほど、池添家とは親しい間柄だ。

 そういった関係性もあって、2011年にフリーとなってからも、池添兼厩舎や次男の池添学厩舎の管理馬に騎乗する機会も多い。重賞でも度々鞍上を任されているように、池添家とは堅く結ばれた絆がある。

 ただ、池添兼厩舎ではニュージーランドT(G2)のカツジ(2018年)、池添学厩舎では東海S(G2)のエアアルマス(2020年)を最後に、コンビでの重賞勝利からは遠ざかっている。

 近年は阪神大賞典(G2)をメイショウテンゲンで3着、有馬記念(G1)をサラキアで2着に入るなど、好走する場面はありながらあと一歩届いていない。そんなタイミングで父のように慕う恩師の引退が近いとなれば、より一層力が入るだろう。

池添家の「三男坊」に代打ホームランの好機到来!?

 そんな松山騎手に、絶好の機会が訪れた。今週末の日経新春杯(G2)に出走するプラダリア(牡4、栗東・池添学厩舎)の鞍上を任されたのだ。

 同馬のデビューから手綱を取り続けていた池添謙騎手が負傷離脱中のため、松山騎手にとっては急遽回ってきたチャンス。次男である池添学厩舎の管理馬とはいえ、長男のピンチヒッターとなれば「三男坊」も気合が入るところだろう。

 ジャパンC(G1)3着のヴェルトライゼンデをはじめ、ヴェローナシチーやヤマニンゼストら同世代などの強敵相手となるが、騎乗するプラダリアも青葉賞(G2)勝利があるように実績では劣らない。重賞2勝目を狙える実力は、十分兼ね備えている。

 師の引退や池添謙騎手の代役など、池添家のために一矢報いたい松山騎手。はたして池添家の三男坊は、見事な「代打ホームラン」を決めることが出来るだろうか。

ハイキック熊田

ウオッカ全盛期に競馬と出会い、そこからドハマり。10年かけて休日を利用して中央競馬の全ての競馬場を旅打ち達成。馬券は穴馬からの単勝・馬連で勝負。日々データ分析や情報収集を行う「馬券研究」三昧。女性扱いはからっきし下手だが、牝馬限定戦は得意?

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