スターズオンアース2戦連続「痛恨不利」に遺恨勃発!? 驚愕の末脚もC.ルメール「秋華賞と同じ」2頭は共に因縁の相手

スターズオンアース

 2日に阪神競馬場で開催された大阪杯(G1)は、2番人気ジャックドールが逃げ切ってG1初制覇。鞍上の武豊騎手はこれが嬉しいJRA・G1通算80勝の節目となり、勝利騎手インタビューでは仁川の桜をバックに両腕を突き上げてガッツポーズしている姿が印象的だった。

 その一方、前走の秋華賞(G1)に続く不完全燃焼に終わってしまったのが、1番人気ながらハナ差の2着に惜敗したスターズオンアース(牝4歳、美浦・高柳瑞樹厩舎)だ。

 レース後、主戦のC.ルメール騎手が「いいスタートは切れたけど、後ろになってしまった」と振り返っている通り、スタートこそまともに出られたが、その直後に隣にいたキラーアビリティと接触。すんなりハナに立って自分の形に持ち込んだジャックドールとは対照的に、ダッシュがつかず後方からの競馬になってしまった。

 その後、じょじょにポジションを回復して中団やや後ろで最後の直線を迎えたが、そこからの伸び脚は、さすが昨年の二冠牝馬か。2位に0.5秒差をつける圧巻の上がり3ハロン最速の末脚で、ジャックドールをハナ差まで追い詰めた。

 この走りには元JRA騎手のアンカツこと安藤勝己氏も「驚いた。普通なら差してこれんペースと位置やったもん」と驚愕。勝ったジャックドールと武豊騎手が能力を出し切る完璧な競馬をしたとすれば、最も強い競馬をしたのがスターズオンアースとルメール騎手だろう。

 それだけに2着は悔やまれる結果だ。

C.ルメール騎手 撮影:Ruriko.I

「ルメール騎手の『秋華賞と同じレースになってしまいました』という言葉が印象的でした。今回も1番人気ということもあってマークが厚い分、苦しいレースになってしまいましたね。

その秋華賞を勝ったスタニングローズが始動戦の中山記念(G2)で今一歩の走り(5着)だったので、今年の明け4歳牝馬のレベルがやや疑問視されてましたが、少なくともスターズオンアースが抜けた存在であることは間違いなさそうです。不本意な競馬で敗れたことは残念でしたが、次回こそ能力全開といきたいですね」(競馬記者)

 また記者曰く、ルメール騎手が引き合いに出した昨年の秋華賞でも、今回と同じような不利があったという。

2戦連続「痛恨不利」に遺恨勃発!?

「昨年の秋華賞でもスタート直後にスタニングローズと接触したナミュールが、玉突き事故のようにスターズオンアースの方にヨレてしまい、逆隣にいたアートハウスと挟まれるような格好になって、大きくポジションを落としました。

後方からの競馬を強いられたスターズオンアースは結局、上がり3ハロン最速の末脚で追い上げるも3着がやっと。これにはルメール騎手も『スタートだけが残念でした』と悔しがっていました。

前走と今回どちらも1番人気だけに厳しいレースを強いられるのは仕方ないにしても、ナミュールと今回のキラーアビリティは奇しくも共にキャロットファームの所属馬。偶然とはいえ、ノーザンファームと社台ファームの新旧王者対決の図になっているのはちょっと複雑なところです」(同)

「最後はいい脚を使ってくれた。2400mの馬。跳びが大きいですし、長い直線があればいいね」

 レース後、スターズオンアースにそう注文を付けたルメール騎手だが、そうなると次走は「距離適性」を重視した宝塚記念(G1、芝2200m)か、それとも「長い直線」を重視したヴィクトリアマイル(G1)や安田記念(G1)か。

 いずれにせよ、今後の春G1はスターズオンアースにとって帯に短し襷に長しといったレースばかり……。陣営にとっては、意外に難しい選択になるかもしれない。

GJ 編集部

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