岩田望来「行方不明」の素質馬と挑んだ皐月賞のリベンジマッチへ…シャザーンと狙うトップジョッキーの仲間入り

岩田望来騎手 撮影:Ruriko.I

 16日、中山競馬場で行われる牡馬クラシック第一弾の皐月賞(G1)。今年は確たる主役馬が不在で大混戦と言われているだけに、各ジョッキーが虎視眈々と一発を狙っているだろう。

 シャザーン(牡3歳、栗東・友道康夫厩舎)に騎乗を予定している岩田望来騎手もその中の1人だ。

 キャリア5年目を迎えた22歳の若武者は今年、全国リーディングで堂々の4位をキープ。先週の開催終了時点で37勝を挙げる活躍を見せている。トップジョッキーの仲間入りに必要なものがあるとしたら、未だ手にしていない中央のG1タイトルとなりそうだ。

 そんな同騎手が巡り合った大器がシャザーンである。初コンビとなった前走すみれS(L)は、出遅れながらもシンガリ一気で勝利。レース後に「まだまだ余力があったし、もっと上を目指せる馬」と手放しで褒めたのは、この馬との大舞台を意識したからなのかもしれない。

「実際にシャザーンがすみれSで見せた上がり3ハロン33秒1の決め手は目を見張るものがありました。このレースは前半1000m通過が64秒4の超スローで完全に前有利の流れだったにもかかわらず、最後方からまとめて差し切ってしまいましたからね。今回は重賞初挑戦になるものの、素質的には決して引けを取らないと思われます。

岩田望騎手にしても先月26日の高松宮記念(G1)で同期の団野大成騎手が一足先にG1ジョッキーになっているだけに、皐月賞に懸ける意気込みは強いのではないでしょうか」(競馬誌ライター)

ヨーホーレイク

 ちなみに岩田望騎手の手綱で友道厩舎所属、金子真人オーナーの所有馬といえば、一昨年の皐月賞に挑戦したヨーホーレイクと全く同じ組み合わせでもある。

 同馬は11番人気で5着に好走しているが、4コーナーでは他馬を妨害してしまい、レース後には過怠金が課せられるなど、決して褒められる騎乗ではなかった。それだけに、岩田望騎手にとって今回は2年前のリベンジマッチにもなる。

 なお、そのヨーホーレイクだが、昨年の日経新春杯(G2)1着を最後に、姿を見かけなくなってから久しい。

 もともと2020年7月のデビューから2連勝を飾り、同年暮れのホープフルS(G1)でも3着に入るなど、2歳時から活躍していた同馬は先述の通り皐月賞でも健闘。川田将雅騎手に乗り替わった日本ダービー(G1)では最後の直線で進路取りに手間取り7着に敗れたが、それ以来の実戦となった日経新春杯で初の重賞タイトルを手にした。

 しかし、次戦に予定していた大阪杯(G1)を体調が整わずに回避。以降は休養に入っており、特に音沙汰がないまま今日に至っている。

 特に前年の有馬記念(G1)で4着だったステラヴェローチェを差し切った日経新春杯のパフォーマンスは圧巻だった。その後の古馬中長距離路線でヨーホーレイクの活躍を期待したファンも多かったはず。SNSやネットの掲示板などには「どこに行ってしまったんだろう」「早く帰ってきてくれ」といったコメントも定期的に寄せられている。

「昨年1月の出走を最後に脚部不安で1年3ヶ月ほどレースから遠ざかっているヨーホーレイクですが、まだキャリア7戦で5歳と若いだけに、戦列に復帰さえすればまたG1戦線を賑わせてくれるかもしれませんね。

岩田望騎手も皐月賞の後は川田騎手に手綱を譲ってしまいましたが、今回のシャザーンの結果次第ではカムバック後のヨーホーレイクと再びコンビを組む可能性もあると思われます」(同)

 なおシャザーンの父ロードカナロアは皐月賞馬サートゥルナーリアを輩出しており、母クイーンズリングも有馬記念で2着に入るなど中山をめっぽう得意にしていた。血統的には申し分ないと思われるだけに、あとは岩田望騎手の手綱さばきに期待したい。

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