美味しすぎたソングライン「単勝740円」の配当…過去に退けたシュネルマイスター、ソダシよりも「格下」扱いされた理由とは
4日に行われた安田記念(G1)はソングライン(牝5歳、美浦・林徹厩舎)と戸崎圭太騎手のコンビが優勝。昨年に続いて同レース連覇を飾った。
G1ホース10頭が顔を揃え、超豪華メンバーとしても話題を集めた今年の安田記念だったが、終わってみれば前年のチャンピオン・ソングラインの1強だった。ここ20年間、優勝馬が出ていなかった大外枠からスタートするも、この日のマイル女王には関係なかった。最後の直線では先に抜け出したセリフォスをねじ伏せる横綱相撲。昨年のマイルCS(G1)を快勝した強豪相手に1馬身1/4差をつける文句なしの楽勝だった。
これには敗れたセリフォスのD.レーン騎手も「外からスーパースターに差されてしまいました」とソングラインに最大級の賛辞。管理する中内田充正調教師もレース後「相手が強すぎましたね」と話すなど、脱帽するしかなかったようだ。
グレード制導入後、安田記念を連覇したのはヤマニンゼファー、ウオッカに次いで3頭目。ヴィクトリアマイル(G1)→安田記念の連勝もウオッカ以来となる史上2頭目の快挙となっている。
そんな名マイラーとしての圧倒的な実力を見せつけたソングラインだが、当日は思いのほか評価は高くなかった。前年の優勝馬が前哨戦を勝利していたにもかかわらず、最終的に単勝オッズ7.4倍の4番人気。距離のロスを避けられない大外枠を引いてしまったことも、少なからず影響したのかもしれない。
美味しすぎたソングライン「単勝740円」の配当…
実際、レース後にはSNSやネットの掲示板などに「思った以上に人気なかったな」「実績的には1、2番人気だったとしてもおかしくなかった」「単勝740円は美味しすぎる」と感じたファンのコメントも見られた。
特に今回1番人気だったシュネルマイスターは、昨年のこのレースで退けた相手であり、2番人気のソダシも前走のヴィクトリアマイルで下していたのだから、2頭に比べると過小評価だったといえるだろう。
「ソングラインの実力は評価しても、ヴィクトリアマイルと安田記念を同年に連覇した14年前の前例が、あのウオッカだったことも、ファンが2頭を比較した際に見劣ったのかもしれませんね。
3頭は過去に勝ったり負けたりの関係でしたから、大外枠がマイナス材料になると考えた割引と、前走を勝ったとはいえ、好調とは言えない今年の戸崎騎手に不安を感じたファンもいたということでしょう。
ソダシとシュネルマイスターにはそれぞれ全国リーディング1、2位の川田将雅騎手、C.ルメール騎手が乗っていましたからね」(競馬誌ライター)
ただレースではソングラインが低評価を覆すどころか、圧倒的な1番人気でもおかしくなかった力強いレースぶりで1着に輝いた。同馬の単勝を的中させたファンはウハウハだったに違いない。