D.レーン「将来は注目されるジョッキーに」2年目新人が武豊参戦の函館で大暴れ! 同期の今村聖奈、角田大河ら「失速」から大逆転の若武者

佐々木大輔騎手 撮影:Ruriko.I

 夏競馬の到来を告げるように先月から開幕した函館は、“避暑地”としてジョッキーの間でも人気のある開催だ。

 今年も昨年の函館リーディング横山武史騎手を筆頭に、その兄・和生騎手に加え、岩田康誠騎手や池添謙一騎手、浜中俊騎手や藤岡佑介騎手、吉田隼人騎手、丹内祐次騎手など東西の実力派も集結。近年は武豊騎手も夏のホームに定めている激戦区だ。

 そんな中、今夏の函館で勝ち星を荒稼ぎしている若武者がいる。2年目の佐々木大輔騎手だ。

 今年2年目といえば、今村聖奈騎手らと同期。昨年、今村騎手と角田大河騎手がハイレベルな新人王争いをする中、佐々木騎手は年間9勝と決して目立った存在ではなかった。

 だが今春、将来を嘱望されていたはずの今村騎手、角田河騎手らによるスマートフォンの不適切使用が発覚し、まさかの30日間騎乗停止。奇しくもそんな同期のスキャンダルと入れ替わるように、台頭したのが佐々木騎手だ。

 中でも6月10日から開幕した函館では、ここまで14勝の荒稼ぎ。勝率18.2%も然ることながら3着以内率39%はトップジョッキー並みの成績だ。特に今週は土日で6勝の固め打ち。年間33勝とし、リーディングも一気に16位まで浮上している。

「『今、最も乗れる若手』と言っても良いんじゃないでしょうか。積極的なポジション取りが、馬場の良い今の函館にマッチしているイメージもあります。

ポイントが高いのは、新馬戦で好成績を挙げている点。1番人気の騎乗こそありませんが、7戦して3勝2着2回、3着1回で着外になったのはわずか1度だけ。この時期の2歳馬で結果を残せば、後々にも小さくはない恩恵があるはずです。

先月、通算31勝をクリアして減量が3キロから2キロになりましたが、その勢いはまったく衰えていません。順調にいけば開催リーディングも狙えると思うので、この夏で一気に名前を売っておきたいですね」(競馬記者)

 ルーキーイヤーの昨年9勝止まりだった佐々木騎手が、今年になってほぼ上半期だけで31勝の大ジャンプ。まるで今村騎手や角田河騎手らと入れ替わるように現れた“ニューヒーロー”だが、実は早くから目をつけていた人物がいるという。今年、タスティエーラで日本のダービージョッキーになった豪州の名手D.レーン騎手だ。

D.レーン騎手 撮影:Ruriko.I

 JRAの機関誌『優駿』の7月号で「このまま成長していけば、将来は注目されるジョッキーになる可能性がある」と2年目新人を“べた褒め”している。

「美浦の菊川正達厩舎の所属ですが、(堀宣行厩舎と親交の深い)石橋脩騎手とも仲が良く、よく堀厩舎の調教にも乗っています。その関係もあって、堀先生が身元引受調教師だったレーン騎手の目に留まったのではないでしょうか。レーン騎手が以前、岩田望来騎手を褒めていたことは知っていましたが、佐々木騎手としても嬉しいでしょうね」(別の記者)

 昨年10月のアルテミスS(G3)で重賞初騎乗を果たしている佐々木騎手だが、まだG1で騎乗したことはない。通算31勝クリアは減量特典が3キロから2キロになる一方で、G1騎乗が認められる区切りでもある。

 激戦区と言われる夏の北海道で結果を残すことは、秋の大舞台に繋がっているはずだ。

GJ 編集部

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