「連敗中に馬を買う男」……現役プロ野球選手が夢実現も、タイミングに一部で厳しい声!?

撮影:Ruriko.I

 北海道・新ひだか町で25~26日の2日間にわたり開催されたセレクションセール。149頭が上場された初日は、139頭が落札され、売却率は過去最高となる93.3%、売上総額は合計32億5996万円(税込)に上った。

 セール初日に注目を浴びたトピックの一つが、この日の取引平均額を上回る2860万円(税込)で落札された「サラシー2022」という1歳牡馬だった。同馬の2つ上の半姉には今年のスイートピーS(L)で3着に入ったアグラシアドがいて、母の従兄が“怪物”フランケルという注目の良血馬である。

 そんな「サラシー2022」を競り落としたのが、プロ野球・福岡ソフトバンクホークスの主砲、柳田悠岐選手だった。なお、柳田選手はセール2日目にも牡馬2頭を計7000万円以上で落札している。

 現役プロ野球選手が1歳馬を落札したというニュースが伝えられると、SNSでは大盛り上がり。「現役選手でも馬を買えるのか」「馬主資格持っていたんだ」といった驚きの声が上がった一方で、「小倉デビュー決定だな」「冠名はギータか」などフライング気味に若駒の将来を予測するファンも現れた。

「柳田選手は以前から競馬好きとして知られています。今年2月にはグリーンチャンネルの『競馬場の達人』に出演し、シルクレーシングのトラマンダーレという3歳牡馬に出資していることを明かしていました。以前から個人で馬を所有するのが夢だったようです」(競馬誌ライター)

 今年の春には九州馬主協会の参与に就任していたことも話題となった柳田選手だが、個人で競走馬を所有するのはこれが初めて。多くのファンは馬主・柳田悠岐の誕生に好意的な反応を示したが、一部のファンから手厳しい声が上がった。

「12連敗中に馬を買う男、柳田悠岐」

 おそらくホークスファンがつぶやいたであろうSNS上での言葉。セレクションセールが開催される前日の24日、柳田選手が所属するソフトバンクは2位を争うロッテに痛恨の逆転サヨナラ負け。オールスター休みを挟んでチームは54年ぶりの12連敗を喫したばかりだった。柳田選手もその試合で4打数無安打とバットは湿りっぱなし。走者を置いた場面で3度打席が回ってきたが、ことごとくバットは空を切り、チームを勝利に導くことはできなかった。

「ソフトバンクのチーム状態はまさに最悪で、Bクラスも見えてきた状況です。ホークスファンとすれば、このタイミングで馬を買っている場合かと思いたくなる気持ちもわからなくもありませんが、柳田選手も念願の個人馬主になったことを発奮材料にして、本業の方でも頑張ってくれると思いますよ」(同)

 実際、柳田選手は愛馬を競り落とした25日の夜、オリックス戦に4番指名打者で出場すると、8回に勝負を決定付ける2点タイムリー二塁打を放ち、チームの連敗ストップに貢献した。

 チームが12連敗を喫した翌日に馬を購入した柳田選手。タイミング的にはやや微妙だったかもしれないが、個人馬主として最初の試合でしっかりチームの勝利に貢献したのはさすが勝負師といったところだろう。今後も本業と副業の両方で活躍に期待したい。

GJ 編集部

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