「16冠ベビー」ソウルスターリングの独裁政権に突如現れた「超大物」ファンディーナ!激動の3歳牝馬クラシック戦線を振り返る
中団から33.5秒の末脚であっさりと抜け出すと、最後は評判馬で後に京都2歳S(G3)と弥生賞(G2)を連勝するカデナを完封。3着にも後にスプリングS(G2)2着のアウトライアーズを退けており、ハイレベルな一戦として注目された。阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)参戦も噂されたアドマイヤミヤビだったが、翌年のクラシックに照準を定め年内休養となる。
その阪神JFで、名実ともに世代No.1に上り詰めたのがソウルスターリングだった。
京王杯2歳S(G2)で初の敗戦を喫したレーヌミノルは旗色が悪く、レースはソウルスターリングとアルテミスSを完勝したリスグラシューとの一騎打ちの様相。1番人気はソウルスターリングだったものの、オッズは完全な「2強対決」の様相を呈していた。
ただレースは、インコースから抜群の抜け出しを見せたソウルスターリングがリスグラシューを完封して戴冠。1馬身1/4という決定的な差がついたが、リスグラシューは大外18番枠から出遅れていたため、「2強対決」の行方はまだ決め手を欠いていた。
また、敗れはしたもののレーヌミノルも3着と、距離不安が囁かれていた初のマイル戦でしっかりと結果を残している。この経験が後々、大きな実りをもたらすことになる。
遅れてきた「怪物」ファンディーナが衝撃のデビュー
2歳女王ソウルスターリングと最大のライバル・リスグラシューを中心として3歳の幕開けを迎えた牝馬クラシック路線だったが、年明けすぐに激震が走った。
「走るのはわかっていました」