武豊「今年はアレするのかなと」のエールもファンは複雑?例えた名馬に悲劇的結末も…指揮官は「何馬身で勝ったいうことや(笑)」

武豊騎手 撮影:Ruriko.I

 12日、甲子園で行われたプロ野球・阪神vs巨人は、首位を独走する阪神が「1-0」で勝利した。

 阪神はこれで9月に入って負けなしの9連勝。マジックを3まで減らし、今季のAクラス(3位以上)を確定させ、クライマックスシリーズ(以下CS)進出を決めた。18年ぶりの「アレ」が現実味を帯びてきた。

 なぜいきなりプロ野球の話なのかというと、この日の甲子園は「JRA阪神競馬場デー」として開催されたこともあり、始球式に武豊騎手が登場していたからだ。

 虎党としても知られる武豊騎手は、「京都岡田会」のメンバーに名を連ねているほど。レジェンドは自身のJRA・G1勝利数と岡田彰布監督の背番号でもある「80」の数字を背に軽快な投球を披露し、伝統の一戦の盛り上げに一役買った。

「今年はアレするのかなと」のエールもファンは複雑?

 また、始球式に臨んだ武豊騎手は、「ずっと子どものころから阪神ファンなのですごくうれしいし、今年はついに、アレするのかなと」と目前に近づいたXデーも気にしつつ、「全然ペースが落ちないから。自分が乗っていた馬で言うとサイレンススズカみたいな感じですよね。今シーズンはね。このままいきそうな感じですよね」と往年の快速馬に例えていた。

 ただ、一部の競馬ファンの中には、サイレンススズカの例えを不吉な予感がすると心配する声も出ていた。

 というのも、時期的に現在の独走を毎日王冠(G2)とした場合、Aクラスのチームによって争われるCSや、その後の日本シリーズが天皇賞・秋(G1)のイメージに近いため、大逃げで独走をしながらも4コーナー手前で故障した名馬のアクシデントが重なるという話らしい。

 同じ逃げ馬で例えるなら、絶体絶命の出遅れから豪快な差し切り勝ちを決めたキタサンブラックにして欲しかったという意見も出ていたあたりは、野球と競馬が好き過ぎるファンの想いが含まれてのことだったのだろう。

 勿論、武豊騎手としては快進撃を続けて独走中のチームにエールを送ったつもりだったと考えられるが、こういったマニアックなツッコミをしてしまうのも競馬ファンらしいといえるのかもしれない。

 その一方で岡田監督は、武豊騎手の「逃げ馬のサイレンススズカみたい」という発言に対し、記者に「何馬身あんの?」と逆質問。即答できなかった相手に「知らんのに、そんな馬の名前出すな。何馬身で勝ったいうことや、お前」といつもの“岡田節”を炸裂させていたようだ。

 ちなみに12日終了時点で2位広島とのゲーム差は12。これを競馬に例えた場合は2着馬に「12馬身差」といったところだろうか。阪神ファンが待ち望んだ「アレ」は、ほぼ確実視されている状況だけに、その先に控えているCSや日本シリーズでも無事に駆け抜けて欲しいと祈るばかりだ。

黒井零

1993年有馬記念トウカイテイオー奇跡の復活に感動し、競馬にハマってはや30年近く。主な活動はSNSでのデータ分析と競馬に関する情報の発信。専門はWIN5で2011年の初回から皆勤で攻略に挑んでいる。得意としているのは独自の予想理論で穴馬を狙い撃つスタイル。危険な人気馬探しに余念がない著者が目指すのはWIN5長者。

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