古馬オープンを「子供扱い」の衝撃…G1・4勝馬リスグラシュー「長男」シュヴェルトリリエがいよいよヴェールを脱ぐ
国内外でG1・4勝を挙げたリスグラシューの初仔シュヴェルトリリエ(牡2歳、栗東・矢作芳人厩舎)が、いよいよデビュー戦を迎える。舞台は24日、阪神・芝2000mの2歳新馬戦。鞍上は坂井瑠星騎手になる予定だ。
母リスグラシューは2018年のエリザベス女王杯(G1)で初のG1タイトルを獲得。翌年は国内外でG1・3連勝を達成して年度代表馬にも選ばれた。2021年にモーリスとの間に誕生した長男が本馬シュヴェルトリリエである。
本馬を手掛けるのは母と同じく栗東の名門・矢作厩舎。所有するのも同じ一口馬主クラブのキャロットファームだ。一口30万円×400口の総額1億2000万円という評価が与えられており、これは同クラブの2歳世代で最高価格であることからも、期待の高さが窺えるだろう。
POG(ペーパーオーナーゲーム)ファンからも熱視線を受ける期待の若駒は先月下旬、栗東に入厩。初めのうちは新しい環境に戸惑ったのか、イレ込む素振りも見せていたようだ。ただ、その後は順調に乗り込みを重ねたことで、いい勝負根性を見せるようになってきたとのこと。
ちなみに厩舎スタッフは『スポーツニッポン』の取材に対し「現状では母よりも、気性や馬体面では父が強く出ている印象です」と話すなど、現段階ではリスグラシューよりもG1・6勝の父モーリスに似ているらしい。両親ともに古馬になってからG1を制しているだけに、本馬も成長力を秘めていることは間違いなさそうだ。
古馬オープンを「子供扱い」の衝撃…
そんなシュヴェルトリリエがファンに衝撃を与えたのが、今月6日に行われた栗東坂路での追い切りである。
この日は僚馬で古馬オープンのミッキーブリランテと併せ馬を消化。同馬は週末の京成杯オータムH(G3)に出走を予定していただけに、先輩の胸を借りさせるつもりでシュヴェルトリリエが調教パートナーを任されたものと思われる。
ところが、実際に追い切りが行われると、ミッキーブリランテが一杯に追われていたのに対し、シュヴェルトリリエの手応えは終始持ったまま。胸を借りるどころか、重賞で連対実績を持つ厩舎の先輩に楽々と先着を果たしてしまったのだ。
このシュヴェルトリリエの動きを見たファンからは、SNSやネットの掲示板などに「デビュー前から古馬オープンを子供扱いとかヤバすぎだろ」「化け物か」「来年のダービー馬見つけたわ」など、驚きを隠せないコメントが続々と寄せられることになった。
「今年の京成杯AHで0秒3差の5着に好走したミッキーブリランテを子供扱いしてしまったのですから、シュヴェルトリリエの動きにファンが衝撃を受けたのも当然です。母リスグラシューという良血も然ることながら、初陣でどんなパフォーマンスを見せてくれるのか今から楽しみですよ」(競馬誌ライター)
ちなみに同じ新馬戦には、他にも川田将雅騎手が跨がる友道康夫厩舎のサトノシュトラーセや、G1馬トールポピーとアヴェンチュラの近親ゴーディアンノットなどが出走予定。これらライバル馬を相手にシュヴェルトリリエはどのような走りを見せてくれるだろうか。