【シリウスS(G3)予想】人気サイドは押さえたものの、三冠馬に食らいついた唯一の3歳馬に期待

 今回は秋のダート戦線の口火を切る中距離戦、シリウスS(G3)を予想していく。

 まずは先週の振り返り。神戸新聞杯(G2)だが、逃げの手に出た「▲」ファントムシーフが3着に入ったものの、1着サトノグランツと2着サヴォーナはノーマーク。予想としては完敗である。

 続くオールカマー(G2)は「△」ローシャムパークが見事な勝利を挙げ、3着に「▲」ゼッフィーロが入ったまでは良かったが、2着に切ったタイトルホルダー。本調子ならもう一伸びした可能性はあるが、地力だけで2着に粘ったと思われる。

 では予想に戻ろう。

 過去10年、馬券に絡んだ30頭の前走データを見ていくことにする。20年から昨年までは中京・ダート1900mでの開催だったが、傾向に差が見られないのでまとめて見ていく。

BSN賞(L、OP) 5頭
エルムS、平安S 各4頭
ジャパンダートダービー、レパードS、阿蘇S(OP)、オークランドRCT(3勝クラス) 各2頭
帝王賞、プロキオンS、マーキュリーC 各1頭
オープン特別 5頭
条件特別(3勝クラス) 1頭

 となっている。

 交流重賞も含めて前走重賞組はあまり多くなく、ここまで休みも入れず夏場も順調に走ってきたオープン組に分がありそうだ。G3格付けの割に前走条件戦組は意外に好走に結びついていない。

 続いて人気順の成績を見ていこう。

1番人気 3-1-0-6
2番人気 1-2-2-5
3番人気 1-2-2-5
4~6番人気 4-2-3-21
7~9番人気 0-3-3-24
10番人気以下 1-0-0-56

 となっている。

 上位人気はいずれも五分といったところでアテにしづらい。

 1番人気は近5年で1頭のみ。これも中京開催の時のものなので、阪神に開催が戻ってどうなるか。数字でわかる通り、中穴クラスが好走しやすいのだが、傾向として人気馬の間に割って入るパターンと全馬が穴馬という場合の2つに大別される。中穴クラスは念入りに検討すべきだろう。

 これを踏まえて「◎」は7番アイコンテーラーとする。

 前走はBSN賞(L)。外枠から上手くスタートして、3番手につけて追走。直線で抜け出して先頭に立つと、後ろから来た馬に2馬身差をつける完勝だった。

 5歳牝馬だが、実は前走が初ダートでデビューから19戦はいずれも芝。ドゥラメンテ産駒で、産駒はダートでもそれなりに好成績を残してきてはいるが、リバティアイランドやタイトルホルダーなど、一流馬はいずれも芝で活躍しており、ダート重賞の勝ち鞍はない。

 戦績を見ると芝の速い時計に対応できなかったのが見て取れるため、パワー型の馬とも考えられる。となるとダート向きなのかも知れない。斤量が1.5kg増なのが気がかりではあるが、牝馬で背負えない斤量ではない。BSN賞の勝ち馬は好成績を収めているだけに期待したい。

「○」は1番キリンジを挙げる。

 前走はジャパンダートダービー(G1)。人気を背負ったミトノオーが逃げる展開で、中団よりやや後ろにつけて追走。平均ペースで流れていき、直線に入るとミトノオーが粘るが、それを交わすことはできたものの、ミックファイアには届かず2着に終わった。

 重賞2戦はどちらも着差がついているが、ミックファイアとミトノオーという3歳ダート戦線の頂点に立つような馬が相手だったため、勝ち馬が強すぎたと言える。負かされた相手は古馬の強豪に劣らぬ、これからのダート界を背負うような馬。その馬の2着ならば、今回唯一の3歳馬であっても好勝負必至だろう。54kgと前走から3kg減なら押さえないわけにはいくまい。

「▲」は3番ヴァンヤールを推す。

 前走はこちらもBSN賞で、中団後ろ目から徐々に進出していき4コーナー5番手で直線に入ると、上がり3位の脚で追い込んで来たが、「◎」アイコンテーラーや2着馬を捉えきれず3着に終わった。

 勝ちきれない状況が続いているが、「馬券圏内に入れば良し」と考えれば十分すぎる成績を収めてきている。斤量も据え置きの57kgなので不利はない。

「△」は人気の軸になるであろう14番ハギノアレグリアスと穴人気しそうな6番ニューモニュメントの2頭とする。

 ハギノアレグリアスの前走は帝王賞(G1)で、中団後ろ目から道中進出していき、4コーナー3番手まで押し上げてきたが、そこからもう一伸びを欠いて4着に終わった。

 休み明けということだが、鉄砲駆けするタイプなので好走する可能性は十分。今回はトップハンデタイの58.5kgと斤量が1.5kg増となっているだけに、これがどう出るか。

 ニューモニュメントの前走は名鉄杯(L)で、道中は中団に付けて追走。直線では内からじわじわとしぶとく伸びて、着差はついたが3着を確保した。

 7歳馬と上がり目は薄いかも知れないが、先日の日本テレビ盃(G2)を楽勝したドバイワールドC(G1)の勝ち馬ウシュバテソーロを相手に3着に好走した実力は確か。ハンデが見込まれているのもハンデキャッパーの評価が高い証拠である。調子を上げているはずなので、一発を期待して押さえてみたい。

 ということで、今回は1番、3番、6番、7番、14番の5頭で3連複BOX10点勝負としたい。人気馬を押さえているが、キリンジあたりが激走するとそれなりに好配当になるのではないか。

トーラス神田

オグリ引退の有馬記念をリアルタイムで見ている30年来の競馬好き。ウマ娘キャラがドンピシャの世代。競馬にロマンを求め、良血馬にとことん目がない。おかげで過去散々な目に遭っている。そのくせ馬券は完全データ派。座右の銘は「トリガミでも勝ちは勝ち」。

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