【天皇賞・秋】武豊とC.ルメールが呼んだ乗り替わり多発? 虎視眈々と一発を狙う3人の刺客が手にしたチャンス
1日にスプリンターズS(G1)が開催され、秋のG1シリーズが本格スタートした。なかでも最大の関心を集めそうなのは、超豪華メンバーによる天皇賞・秋(G1)だろう。
注目は何と言っても2022年の日本ダービー(G1)以来の直接対決となるドウデュースとイクイノックスの2頭だ。その他にもスターズオンアース、プログノーシス、ガイアフォースなど、中距離~マイル路線の強豪が多数参戦を予定している。
現役最強レベルの競走馬が複数出走するためか、例年よりも少ない頭数で想定されている天皇賞・秋。もしかしたらアーモンドアイがG1・8勝目を飾った2020年の12頭立てを下回る可能性もありそうだ。
少数精鋭による頂上決戦が期待される一方で、実は多くの乗り替わりが発生していることも今年の特徴といえる。
まず取り上げたいのは、武豊騎手とのコンビで今年の大阪杯(G1)を制したジャックドールだ。今回は武豊騎手がジャックドールに騎乗するため、藤岡佑介騎手に乗り替わる。かつての主戦だった藤岡佑騎手に手綱が戻ってきた格好となる。
また、ジャックドールを管理しているのが藤岡佑騎手の父である藤岡健一調教師ということも、今回のコンビ復活に影響しているだろう。再び巡ってきたチャンスをどう生かすかは藤岡佑騎手の手腕にかかる。
次に注目したいのは、今年の天皇賞・春(G1)を制したジャスティンパレスだ。こちらは鮫島克駿騎手から横山武史騎手へ乗り替わる。
C.ルメール騎手のエスコートで天皇賞・春を勝利したジャスティンパレスだが、本馬は若手のホープ・鮫島駿騎手が、昨年の神戸新聞杯(G2)と菊花賞(G1)で手綱を取っていた馬。宝塚記念(G1)でイクイノックスの3着に敗れたが、ルメール騎手がイクイノックスに騎乗するため、続投の可能性があったものの、横山武史騎手への乗り替わりが発表されている。
ドゥラメンテ産駒の有力馬で府中のターフに「閃光」を
最後に注目したいのは、昨年の桜花賞(G1)、オークス(G1)を制した二冠牝馬スターズオンアース。こちらもルメール騎手のお手馬だが、イクイノックスが出走することもあり、鞍上問題が発生した訳だが、初コンビとなるM.デムーロ騎手の起用が明らかになった。
デムーロ騎手といえば、2012年の天皇賞・秋をエイシンフラッシュで優勝した実績がある。レース後に下馬し、当時の天皇皇后両陛下に最敬礼を行ったことも有名だ。
また、デムーロ騎手はスターズオンアースの父ドゥラメンテの主戦騎手としても知られている。以前から「ドゥラメンテの仔でG1を勝ちたい」と語っていた同騎手にとって、ついに夢を叶えるビッグチャンスが巡ってきた。
それぞれ心に期するものがあると思われる3人だが、二強ムードが濃厚と見られている一大決戦で結果を出すことができるだろうか。