【単勝1.1倍】ルージュスエルテ「衝撃」の5馬身圧勝劇! 国枝栄調教師「リスグラシューのようになってほしい」ハーツクライ最後の大物出現か
22日、東京競馬場で行われた6R・2歳1勝クラスは、圧倒的1番人気に推されたルージュスエルテ(牝2歳、美浦・国枝栄厩舎)が勝利。単勝1.1倍に応える5馬身差の圧勝だった。
噂の大物は、やはりホンモノだった。
9頭立てで行われた芝1400mのレース。スタートを決めたルージュスエルテは、鞍上の横山和生騎手が軽く促すとスピードの違いでハナへ。単勝12.3倍と大きく水をあけられた2番人気のピンクヴェノムら後続も必死について行ったが、ラスト400mを切ったところでジョッキーが軽く促すと、あっという間に突き放された。
結局、鞍上がムチを一度も使わないノーステッキ勝利。1頭だけがまったく次元の異なる走りを見せ、まるで公開調教のような楽勝劇だった。
「強いレースでした。スローペースだったこともあって、道中は首を振って行きたがっていましたし、スパートした際も頭が高く、まだまだ本気で走れていない様子……。
レース後に横山和騎手も『先に向けての課題は残ったが、今日に限っては順当じゃないでしょうか』と話した通り、まだまだ幼さが残っていますが、それであの走りですからね。非常に大きなスケールがある馬だと思います」(競馬記者)
記者曰く、このレースは事前にちょっとした話題になったという。週明けの段階での登録馬は、なんとルージュスエルテただ1頭だったのだ。最終的に9頭立てとなったが、1勝クラスのレースながら1勝していたのは、わずか3頭という寂しいメンバー構成だった。
国枝栄調教師「リスグラシューのようになってほしい」
「デビュー前の追い切りから2歳馬離れした時計を出していたこともあって、(管理する)国枝調教師が同じハーツクライ産駒の『リスグラシューのようになってほしい』と期待をかけるなど、非常に評判が高かった馬。
結果的に寄せ集めのようなメンバー構成になってレベルに疑問符は付きますが、少なくともレース自体の上がり3ハロン33.4秒は2歳の芝1400m戦で史上最速タイ。まだまだ本気で走っていない中で、あの瞬発力ですから末恐ろしい存在ですね」(別の記者)
ルージュスエルテの文句なしの圧勝劇には、国枝調教師も大きな手応えを得たようだ。気になる次走については「クラブ(東京ホースレーシング)と相談して」としながらも「マイルから1800mくらいまで走ってくれれば」と12月の2歳女王決定戦・阪神ジュベナイルF(G1)を意識したコメントを残している。
今年の2歳世代がラストクロップとなるハーツクライ。果たして、ルージュスエルテは「ハーツクライ最後の大物」と称される存在になれるか。“リスグラシュー2世”の今後には大きな注目が集まりそうだ。