福島で女性騎手の「落馬」が多発…何かと話題の多かった先週の開催、藤田菜七子には「ジャパンC挑戦」の可能性まで浮上
先週末の福島競馬場では女性騎手のニュースが相次いだ。まずは短期免許の初週を迎えたH.ドイル騎手が、2日間で3勝と好調ぶりを見せた。初来日だった昨年は計107戦で2勝と振るわなかったが、今年は早くも3勝目。土曜福島のメイン・奥羽S(3勝クラス)も勝利し、スタートダッシュに成功している。
また、永島まなみ騎手と古川奈穂騎手も、それぞれ2日間で2勝をマーク。先々週は2勝の永島騎手、3勝の古川奈騎手がともに好調をキープしており、年間の勝利数もキャリアハイを更新中。同期でもある2名の切磋琢磨はまだまだ続きそうだ。
一方で、心配な落馬のニュースも聞かれた。日曜福島の福島記念(G3)では、カントルに騎乗したドイル騎手が落馬。上々の滑り出しを見せただけに重賞でも注目されたが、残念な結果に終わってしまった。
さらに土曜福島の5Rで藤田菜七子騎手が返し馬で落馬。日曜福島の3Rで小林美駒騎手がレース中に落馬と、女性騎手にアクシデントが続いてしまった。ともに負傷・乗り替わりが発表されたが、藤田騎手は翌日のレースで復帰できたのは幸いだ。
その藤田騎手について、さらに注目のニュースが発表された。ジャパンC(G1)に登録されたウインエアフォルク(牡6歳、美浦・根本康広厩舎)は、藤田騎手を鞍上に予定しているとのことだ。
藤田菜七子「ジャパンC挑戦」の可能性まで浮上
ウインエアフォルクは4月16日、藤田騎手を背に11番人気で2勝クラスを勝利している馬。今回は想定よりも登録馬が集まったため、同馬は除外対象となるが、もし出走が決まれば藤田騎手にとって初となる「東京2400m・G1」の大舞台に参戦することとなる。
同馬を管理する根本師は、騎手時代に天皇賞(G1)で13番人気のギャロップダイナに騎乗し、あのシンボリルドルフに土を付けた過去を持つ。厩舎所属の弟子と言える藤田騎手にも、そんな経験をさせたい親心があるかもしれない。圧倒的人気が予想されるイクイノックスやリバティアイランドに、どこまで迫れるだろうか。
藤田騎手のG1騎乗が決まれば、2019年のフェブラリーSと高松宮記念に続く3回目。今年は結果的に除外されたが、トーセントラムで日本ダービー(G1)騎乗の話も出ていたため、本人にも「今度こそ」の思いはあるだろう。そんな藤田騎手を始めとして、奮闘を続ける女性騎手たちの無事と活躍を願いたい。