【京成杯(G3)】ウインドインハーヘアの一族が3歳世代で絶好調!? 粗削りの「大器」はソールオリエンスに続けるか
14日、中山競馬場の芝2000mで行われる京成杯(G3)。昨年の勝ち馬ソールオリエンスがその後、同舞台の皐月賞(G1)を連勝したことはまだ記憶に新しい。
同馬に騎乗していた横山武史騎手が昨年に続かんとばかりに今年、京成杯でコンビを組むのがアーバンシック(牡3歳、美浦・武井亮厩舎)だ。
デビュー戦からここまでコンビを組み続けている人馬は無傷の2連勝中。ただデビュー戦では返し馬で暴れる素振りを見せており、レース後には鞍上も「追い切り時から扶助がきかず、競馬を終えることが最大目標だった」とかなり厳し目のコメントも出ていた。また2戦目も初戦に続いて出遅れた上、4コーナーで大きく膨れてしまうなど、心身ともにまだまだ課題が残る印象だ。
しかし、11月の前走後に暮れのG1をパスして間隔をあけたことが功を奏したようだ。1週前追い切りを見届けた後、管理する武井調教師は『デイリースポーツ』の取材に「いい調教ができました。武史君も“道中の行きっぷりが違う。メンタルが競走馬に近づいた”と好感触でしたよ」と話すなど、ここにきて精神面で急成長を遂げているようだ。
前走の百日草特別(1勝クラス)は大外から豪快に突き抜けて勝っており、まだまだ粗削りだが相当な器であることも確か。『netkeiba.com』で公開されている京成杯の単勝予想オッズでも1番人気に推されているだけに、ここで結果を出して昨年のソールオリエンスに続きたいところだ。
そんな横山武騎手とアーバンシックのコンビを「血の勢い」も後押ししそうだ。
ウインドインハーヘアの一族が絶好調
本馬は父がスワーヴリチャードで母系の3代母がウインドインハーヘア。同馬といえばディープインパクトの母としても知られる名牝だが、実は現3歳世代は母系に彼女の血を持つ馬の活躍が目立っているのである。
アーバンシックと同じスワーヴリチャード産駒で3代母にウインドインハーヘアを持つレガレイラは、昨年末のホープフルS(G1)を豪脚一閃で優勝。今春は皐月賞を目指すと言われており、牝馬ながら牡馬クラシック第一弾の最有力候補と目されている。
また昨年の阪神ジュベナイルF(G1)で2着に入り、今年の桜花賞(G1)でも好走が期待されるステレンボッシュも母系にウインドインハーヘアを有している。さらに同一族であるアドマイヤテラも、7日に行われた3歳1勝クラスを2馬身半差で完勝。これで無傷の2戦2勝とし、牡馬クラシックの新星に浮上した。
今まさに勢いに乗るウインドインハーヘア一族のアーバンシックだけに、京成杯の走りには注目しておきたい。ここで結果を残し、皐月賞で同族のレガレイラに挑戦状を叩きつけたいところだ。