種牡馬スクリーンヒーロー「最後の大物候補」が無傷の3連勝!「先が楽しみです」昨年8勝に終わった「苦労人」とのコンビでいざ快進撃へ
14日、中山7Rに行われた4歳以上2勝クラスは、2番人気コスモフリーゲン(牡4歳、美浦・畠山吉宏厩舎)と柴田大知騎手のコンビが優勝。これでデビューから無傷の3連勝とした。
15頭立て芝2200mのレース。コスモフリーゲンはスタートを決めると抜群の行き脚をみせて1コーナーでハナに立つと、1000m通過60秒フラットという淀みのないラップを刻んで最後の直線に入る。
コーナーワークで2馬身ほどのリードを取ったコスモフリーゲンは、その後も後続を寄せ付けず、最後は1馬身1/4差をつけてゆうゆうと一人旅を決めた。
「今回は逃げ切りだったコスモフリーゲンですが、前走は好位2番手から抜け出す競馬、初戦は中団から差し切るなど、すべて異なる競馬で勝利。しかも馬場状態も良、稍重、不良とすべて異なるコンディションで勝ち切っているのですから見事なものです。
初戦を勝った後に一頓挫あった影響で出世こそ遅れているものの、これは相当な器とみて間違いないと思います」(競馬誌ライター)
抜群のレースセンスで2勝クラスも難なく突破したコスモフリーゲンは、2015年のアイビーS(OP・当時)を勝ったマイネルラフレシアの半弟という血統であり、父はスクリーンヒーローだ。
国内外でG1・6勝を挙げたモーリスや、有馬記念(G1)の勝ち馬ゴールドアクター、海外G1馬ウインマリリンなど名馬を送り出してきた種牡馬スクリーンヒーローだが、昨年、惜しまれつつも関係者から種牡馬引退が発表された。
そのため産駒のデビューを見られる機会も残り少なくなってくるが、そんな中でコスモフリーゲンが強い競馬でデビュー3連勝を飾っただけに、レース後にはSNSやネット掲示板に「種牡馬スクリーンヒーローの最後の大物候補では」「モーリスみたいに連勝を伸ばしてほしい」といった期待を込めるコメントも寄せられていた。
苦労人とのコンビでいざ快進撃へ
「デビュー戦からコンビを組み続け、また付きっきりで調教もつけている主戦の柴田大騎手もコスモフリーゲンに懸ける意気込みは強いでしょうね。
かつては年間未勝利も経験した苦労人としても知られる同騎手ですが、2020年以降の成績は再び右肩下がりで、昨年はわずか8勝に終わりました。重賞勝利も20年から遠ざかっているだけに、この馬とのコンビで久々のタイトル獲りを目指したいところだと思います」(同)
その柴田大騎手はレース後、「まだキョロキョロする様子で先頭に立つとフワフワしていたが、それでも楽に後ろを突き放してくれた」と、コスモフリーゲンにまだまだ伸びしろがある旨のコメントを残し、「これで3連勝ですし、先が楽しみです」と、この先に期待を込めている。
遅れてきた大器と苦労人のさらなる快進撃を期待したい。