「来日初V」凱旋門賞ジョッキーに大役!デビュー戦圧勝のエピファネイア産駒「大器」に騎乗予定…クラシック戦線に名乗りを上げるか

 6日から短期免許を取得しているドイツのR.ピーヒュレク騎手。かつて日本でも活躍したF.ミナリク騎手の帯同で来日したこともあるが、短期免許による日本での騎乗は今回が初となる。2021年にトルカータータッソで凱旋門賞(G1)を制した腕前は折り紙付きだ。

 しかし、初日のメインレース・中山金杯(G3)では1番人気のエピファニーに騎乗し、11着と大敗。その他のレースでは2、3着もあって実力は見せていたが、白星を挙げられない日が続いていた。

 なんとか1勝を掴みたい14日、中山12Rでは7番人気のロゼル(牡4歳、美浦・大和田成厩舎)に騎乗。レースでは好位につけて最終直線を迎えると、そのまま抜け出して1着でゴールイン。ようやく来日初勝利に手が届いた。

 初勝利のインタビューでは喜びを語り、人柄の良さも垣間見えたピーヒュレク騎手。『東京スポーツ』のインタビューでは「旅行で来ているつもりはないので、勝利にこだわりたい」と頼もしい言葉もあっただけに、結果につながったのが何よりだ。

 次は重賞勝利にも期待したいところで、今週はアメリカジョッキークラブC(G2)でシルブロン(牡6歳、美浦・稲垣幸雄厩舎)に騎乗予定。ダイヤモンドS(G3)3着と長距離で実績のある馬だが、大幅な距離短縮となる2200m戦で好走に導けるか。

デビュー戦を圧勝したエピファネイア産駒の「大器」にも騎乗予定

 また、来月4日のきさらぎ賞(G3)でも大役が決まっている。ここで騎乗予定のビザンチンドリーム(牡3歳、栗東・坂口智康厩舎)は、デビュー戦の圧勝から注目度が高い1頭だ。

 同馬は昨年12月2日、阪神・芝2000mの新馬戦でデビュー勝ち。2~4着馬が前目で残る展開ながら、最後の直線で上がり3ハロン33秒9の末脚を炸裂させる3馬身差で勝利。同条件での上がり3ハロン33秒台は、ディープインパクトやアグネスタキオンといった名馬の新馬戦と同じだったのだから価値がある。

 鞍上を務めたB.ムルザバエフ騎手は、馬の幼さを指摘しつつも「すごく走る」と絶賛。それほどの逸材とコンビを組むだけに、今回の初勝利が弾みになるだろう。

 また、ビザンチンドリームはエピファネイアを父に持つ。同産駒は今年に入ってから、7日にイフェイオンがフェアリーS(G3)を勝利。14日にはブローザホーンが日経新春杯(G2)、ダノンデサイルが京成杯(G3)を制し、まさに絶好調だ。

 デアリングタクトやエフフォーリアなどのG1馬を輩出しながらも、近年は伸び悩んでいた印象のエピファネイア産駒。昨年は重賞3勝に留まったが、今年は早くもそれに並んだ。この勢いに乗り、ビザンチンドリームもきさらぎ賞からクラシックを目指していきたい。

 来日初勝利を果たしたピーヒュレク騎手も、少しずつ日本の競馬に慣れている様子。さらに適応していければ、重賞制覇も夢ではないだろう。

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