【シルクロードS】豪脚を武器にダート・芝の両重賞を制したブロードアピール…真逆の道を行くレコードホルダーに期待?【東大式必勝馬券予想】
令和6年のJRAも早や今週末で1回東京、2回京都の開催に替わる。歳を重ねると時の経つのがとにかく早い。冬来たりなば春遠からじ……なんて昔人は呑気だったが、今はあっという間に春のクラシックを通り越して夏競馬、の感だ。
今年は“災害級の猛暑”対策で新潟競馬では11時30分ごろから15時10分ごろまで「昼休み」を設けるとのこと。いったいその時間、観客はどう過ごせばいいのか?札幌と2場開催だと暇を持て余すなぁ。今から対策に悩んでも早くはない。
現実に戻ると28日には東京で「根岸S」(G3・ダート1400m)、京都で「シルクロードS」(G3・芝1200m)が行われる。どちらもG3ながら前者の1着馬にはフェブラリーS(G1)の優先出走権が与えられ、後者も高松宮記念(G1)の前哨戦として好メンバーが揃う。
このダート・芝両方の重賞を制したのが1994年生まれの牝馬・ブロードアピール。全13勝中でG3を6勝したダートの名牝ではあるが、テレビ業界ではディープインパクトやオルフェーヴルも敵わない“史上1番人気馬”。私が知る限りでも「マツコ&有吉の怒り新党(テレビ朝日)」で特集が組まれ、「アメトーーク!(テレビ朝日)」~競馬芸人~では麒麟・川島明が一押し、テレビ東京「競馬好き女子会」(配信)では森香澄アナらが大盛り上がり。
人気の秘密は「思わず快哉を叫ぶ直線一気の追い込み」。まさに♪いならぶ名馬をごぼう抜き(走れマキバオー)マンガのような“奇跡か神がかり”に視聴者はスカッとするのだろう。
ブロードアピールはデビューでの仕上がりが遅れ4歳(現行表記、以下同)の秋、今の1勝クラス・札幌の芝1200mで初出走し3着。2戦目のダート1000mで勝ち上がり、4戦目から4連勝し重賞でも健闘。6歳となった2月のシルクロードSで武幸四郎を背に不良馬場も問題にせず、後方から直線一気の追い込みを決め初重賞制覇。
しかし続く高松宮記念8着、マイラーズC(G2)12着と惨敗し陣営は初勝利を挙げたダートを試そうと栗東S(OP・当時)へ。シルクロードSのデジャビュのような大外一気をダートでも決めレコード勝ち。
その後は芝を4戦するも6、3、4、4着…未練を断ち切らんと当時11月開催、東京ダート1200mの根岸Sに駒を進める。鞍上をシルクロードSの武幸四郎に戻し、直線残り2ハロンまで最後方の戦法。逃げるエイシンサンルイスから20馬身はあっただろうか。
ところが鬼脚炸裂、「届くか!届くか!? 届いた!!届いた!!差し切り勝ち凄い脚だ!!!」フジ・青嶋達也アナの絶叫とともに上がり34秒3という驚異の末脚で先頭ゴール。芝・ダート重賞同年制覇でミレニアム2000年を飾る。その後も中央・地方のダート短距離G3で4勝を重ね、8歳春のドバイゴールデンシャヒーン(G1)5着を最後に競走生活を終えた。
繁殖入りしてから14頭の子宝に恵まれ、大物こそ出なかったが12頭が勝利を挙げたのは優秀。4番仔ミスアンコール(父キングカメハメハ)はダービー馬ワグネリアンの母となった。
つらつら書き連ねたが文章ではブロードアピールの魅力を描き切れない。やっぱり映像だ。皆様もスマホで検索して心からスカッと、“座右の名動画”として頂きたい。
この辺で「東大馬券王の大よそー」に移ろう。
まず東の根岸S。昨年はレモンポップが勝ち、フェブラリーS・チャンピオンズC両G1も制して頂点へ駆けあがった。今年は目下4連勝中のサンライズフレイム、強い4歳世代で条件特別を連勝してきたエンペラーワケアの一騎打ちか。東大式鉄則「ダートの連勝馬は止まらない!」どちらかメゲた時の2、3着は確実に突っ込んでくるタガノビューティーでいいだろう。
西のシルクロードSは去年ナムラクレアが快勝しG1の高松宮記念2着、スプリンターズS(G1)3着と健闘した。彼女と同世代の5歳牡馬オタルエバーが3勝クラス、オープンのリステッドと連勝し挑んできた。本格化とみて本命に推す。2着候補の1番手には世代的に不安はあるが京阪杯(G3)で2着にきた堅実駆け4歳牡馬ルガル。
個人的にはブロードアピールとは正反対、テイエムスパーダのスカッとする大逃げ切りを見てみたい。登録メンバーで重賞2勝は彼女だけ、しかも芝1200mの日本レコード保持馬。“真逆ブロードアピール”の道を走れ!日曜は私も京都遠征、声をからしてスタンドから声援を送りたい。