「第3の無敗馬」はヤマニンウルス、オーサムリザルトに続けるか?「格が違う」「上のクラスでもやれる」と絶賛…3連勝中の大物候補が注目の復帰!

 皐月賞馬ソールオリエンス、ダービー馬タスティエーラが参戦した昨年の有馬記念(G1)だったが、2年前のダービー馬ドウデュースの前に格の違いを見せつけられる完敗。先日の中山記念(G2)でもソールオリエンスが4着に敗れ、疑惑から確信めいたものに変わりつつある。

 希望の星となりそうなのは、菊花賞(G1)でソールオリエンスとタスティエーラを一蹴したドゥレッツァか。こちらは今年の始動戦に金鯱賞(G2・3月10日)を予定。昨年の優勝馬プログノーシスが連覇を狙って出走予定だが、力関係を推し量るにはちょうどいい相手といえそうだ。

レベルを疑問視された4歳世代にダートの大物候補続々

 しかし、芝の王道路線で苦戦を強いられている4歳世代だが、ダート路線では将来有望な大物たちが登場していることも事実だ。

 怪物候補の呼び声の高かったセラフィックコールや南関三冠のミックファイアらの無敗は途絶えたものの、ヤマニンウルス、オーサムリザルトらは負け知らずの連勝を続けている。この2頭の主戦を武豊騎手が務めているため、直接対決が実現した際にレジェンドがどちらを選ぶのかも興味深い。

 これに対し、そんな重賞級の期待を集める2頭の他にも「第3の超大物候補」が今年の初戦を迎える。それが日曜中山のメイン、弥生賞ディープインパクト記念(G2)のひとつ前に行われる総武S(OP・ダート1800m)に出走を予定しているサーマルソアリング(牝4、栗東・藤原英昭厩舎)は、要注目の素質馬だ。

 芝路線では未勝利勝ちのみで結果が出なかったものの、初ダートとなった昨年7月中京の1勝クラス(ダート1800m)を1分51秒8(良)という衝撃のタイムで独走。牝馬限定戦だけに後続が離されたのも当然ながら、勝ちタイムは1週前に同じ条件の名鉄杯(L)を制したアーテルアストレアと0秒1の差でしかない。同馬がその後の地方交流重賞で快進撃を見せただけに、サーマルソアリングの評価も想定的に上がる。

 実際、本馬に騎乗した過去の騎手からも、サーマルソアリングのポテンシャルの高さを絶賛する声も出ているのは心強い。初ダートから3連勝中だが、先述した1勝クラスと2勝クラスで騎乗した西村淳也騎手は、「格が違いました」「上のクラスでも十分に通用する」と評価。前走の北村友一騎手からも「力のある馬がしっかりと勝ち切ってくれた」と好感触だった。

「休み明けは少し気になりますが、それまで間隔が詰まっていたことを思えば、ちょうどいいリフレッシュになったと思います。オープン常連のメンバーが揃ったため、相手関係は楽ではないものの、ここを楽勝するようなら重賞でも十分に通用するでしょう。

ダートでまだ底を見せていないだけに、強敵相手でも通過点としたいところ。ダートの4歳世代は粒ぞろいですし、ウシュバテソーロやパンサラッサやジュンライトボルトも芝からダートに転向してG1を獲りました。サーマルソアリングも続いて欲しいですね」(競馬記者)

 また、総武Sにはデリカダも登録している。長期休養明けの前走は14着に大敗したとはいえ、休養前の伏竜S(OP)で後のG1馬ノットゥルノを破った実力の持ち主だ。休み明けを叩かれたことで本来の実力を発揮するようならサーマルソアリングにとっても厄介な相手となる。

 いずれにしてもこれからのダート路線を占う注目の一戦となりそうだ。

GJ 編集部

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