古豪ディープボンド「新パートナー」と阪神大賞典へ! ゴールドシップに並ぶ大記録狙うも、立ちはだかるのは「元主戦」の和田竜二!?
今年初戦に17日の阪神大賞典(G2)を予定している古豪ディープボンド(牡7歳、栗東・大久保龍志厩舎)。鞍上には新パートナーとして岩田望来騎手を迎えることが分かった。
本馬はここまで国内外で重賞4勝を挙げ、G1でも2着が4回ある実績の持ち主だ。昨秋はG1で連続二桁着順と精彩を欠いてしまったが、7歳のベテランとなった今年も現役続行となり、ここから再びビッグレースを目指すこととなる。
「前走の有馬記念(G1)は15着と大敗を喫しましたが、騎乗したT.マーカンド騎手によれば『ブリンカーが逆に効いてしまったのかもしれない』とのこと。初ブリンカーが裏目に出てしまったことが考えられるだけに、今回は見直す手もあるでしょう」(競馬誌ライター)
先月29日に行われた追い切りにさっそく跨った岩田望騎手は、『スポーツ報知』の取材に「しっかり動けていました。まだ体は重い印象ですが、あと2週あるので。乗りやすいです」と話すなど好感触を得た様子だ。
ちなみに出走が決まればディープボンドは、阪神大賞典に4年連続の参戦となる。昨年は惜しくも5着に敗れ、ゴールドシップに続くこのレース3連覇という偉業は逃した。ただ今年勝っても同一重賞3勝という大記録に変わりない。当日はその走りに多くの注目が集まるだろう。
そんなディープボンドの前に立ちはだかりそうな1頭が、元主戦の和田竜二騎手が手綱を取る予定のプリュムドール(牝6歳、栗東・奥村豊厩舎)だ。
立ちはだかるのは「元主戦」の和田竜二!?
一昨年のステイヤーズS(G2)で2着の実績を持つ長距離砲だが、同レースの後に脚部不安で約11ヶ月の戦線離脱……。ただ復帰戦となった昨年11月のアルゼンチン共和国杯(G2)では9着だったものの、1着からわずか0秒4差と改めてその実力を示した。
復帰2戦目となった前走の万葉S(OP)では1番人気に推されたが、スタートから終始1頭ポツンと最後方を追走。最終コーナーも大外を回す大味な競馬で6着に上がるのが精一杯だった。
期待には応えられなかったが、さすがに後ろから行き過ぎだったようで、同馬を所有するノルマンディーサラブレッドレーシングの公式サイトにも後日「いくらなんでもあの位置からでは厳しかったですが、久々の京都というのも影響したかもしれません」と、道中のポジショニングとコースを敗因の一つとして考える調教師のコメントが掲載されている。
前走の敗戦を糧にしてか、ここ2戦で騎乗した岩田康誠騎手に替わり、阪神大賞典には積極性が持ち味である和田竜騎手を配してきた。さらに4走前に勝利を挙げている阪神の芝3000mにも舞台が替わる。
しかもプリュムドールはこのレースを3連覇しているゴールドシップの産駒なのだから、ここはガラリ一変も期待できるだろう。それだけに当日はディープボンドにとっても手強いライバル候補となってくる。
「ゴールドシップに並ぶ阪神大賞典3勝目を目指すディープボンドの前に立ちはだかるのが、元主戦の和田竜騎手が乗るゴールドシップ産駒のプリュムドールというのも、何かしらの因果を感じますね。
和田竜騎手とディープボンドのコンビが好きだったファンからすれば、やや複雑な心境かもしれませんが……」(同)
悲願のG1制覇を目指すディープボンドと、復活勝利を期するプリュムドール。お互いにとっても阪神大賞典は譲れない戦いとなりそうだ。スタートが切られる17日までもうしばらく待ちたい。