今年6勝「大苦戦」M.デムーロにセラフィックコール主戦降板の悲報…「この馬は化け物」「モノが違う!」とベタ惚れもキャリア初の大敗から3か月
3日、中山競馬場で行われた皐月賞トライアル・弥生賞ディープインパクト記念(G2)は、6番人気のコスモキュランダ(牡3歳、美浦・加藤士津八厩舎)が勝利。2017年の皐月賞馬アルアインの息子が、父子制覇に大きく名乗りを上げた。
「うれしいですね、本当に」
レース後、そう喜びを隠さなかったのは鞍上のM.デムーロ騎手だ。この日は、向正面から前を窺う積極的なレース運びだったが「前残り馬場だったし、道中動いていって良かった」と、まさに作戦通り。6番人気と評価は高くなかったが「こんな走るって思ってなかった」と、鞍上にとっても嬉しい誤算になったようだ。
「殊勲の勝利を挙げたデムーロ騎手ですが、実はこれが6勝目。1月に右鎖骨の手術を受けるためにイタリアへ帰国した影響もあって、大きく出遅れています。
JRA移籍3年目の2017年にキャリアハイの171勝を挙げたデムーロ騎手ですが、これをピークに年々勝ち星が減少。ここ数年は70勝前後で踏ん張っていましたが、昨年44勝と大きく勝ち星を減らしました。今年もまだ3月が始まったばかりとはいえ、昨年を下回るペース。あと一歩で勝ち切れないレース(2着11回)も目立ちますし、ファンの多い騎手だけに少し心配です」(競馬記者)
また弥生賞で今年のJRA重賞初制覇を飾り、浮上のきっかけにしたいデムーロ騎手だが、ショッキングなニュースが舞い込んできた。
M.デムーロ騎手にセラフィックコール主戦降板の悲報…
「6日のダイオライト記念(G2)で始動戦を迎えるセラフィックコールですが、B.ムルザバエフ騎手とのコンビで出走することになりそうです。
セラフィックコールといえば、昨年はデムーロ騎手とのコンビで3勝クラスとみやこS(G3)を連勝。通算でも無傷の5連勝と12月のチャンピオンズC(G1)で2番人気に推されるなど、大きな注目を集めていた馬です。
残念ながら、チャンピオンズCでは本来の走りができずに10着に大敗してしまいましたが、今回乗り替わりになったのは少し意外でした」(別の記者)
セラフィックコールは、デムーロ騎手が『netkeiba.com』で連載中のコラム内で「僕、ホントにこの馬は化け物」「モノが違う!」とベタ惚れする逸材だ。だからこそ昨年のチャンピオンズCでキャリア初の敗戦を喫した際には同コラム内で「あんなに負ける馬じゃないよ」と、何度も「ショック」という言葉を繰り返していた。
ちなみに今回セラフィックコールとコンビを組むムルザバエフ騎手の短期免許の期間は、皐月賞(G1)が開催される4月14日まで。したがってダイオライト記念の結果に関係なく、次走は再び鞍上問題が浮上することになる。
果たして、セラフィックコールとデムーロ騎手の復縁はあるのか。いずれにせよ、ダート界の大物の2024年始動戦は大きな注目を集めることになりそうだ。