M.デムーロ「化け物の弟」とトライアル覇者で究極の選択!? 懇意のオーナーと「G1も一緒に勝ちたい」…皐月賞を前に「鞍上問題」発生か

M.デムーロ騎手

 先週3日の皐月賞トライアル・弥生賞ディープインパクト記念(G2)はコスモキュランダ(牡3歳、美浦・加藤士津八厩舎)が優勝。G1・2着のシンエンペラーに1馬身1/4差をつけた走りも然ることながら、騎乗したM.デムーロ騎手の手綱さばきも光った一戦だった。

 レース前半は中団後ろを追走していたが、3コーナーでまくるように逃げ馬の直後まで進出。直線で前を交わすと最後まで後続を寄せ付けなかった。ゴール後には派手なガッツポーズも飛び出しており、デムーロ騎手にとっても会心の勝利だったに違いない。

 単勝34.9倍という低評価を覆して初タイトルをもたらした好騎乗に対し、コスモキュランダを管理する加藤士調教師が「ジョッキーがすごく上手に乗ってくれました。途中から仕掛けて行ってくれて、特徴を掴んで上手く乗ってくれました」と手放しで褒め称えたのも当然だろう。

 最大級の賛辞を与えられたデムーロ騎手も、今回の勝利に「めちゃくちゃ嬉しいです」と喜びを表し「いい馬ですし、この後が楽しみです」と、一躍クラシック候補に浮上したパートナーを評価するとともに、皐月賞(G1)を意識するようなコメントを残した。なおG1制覇を見据えるコスモキュランダは、このまま在厩調整で一冠目を目指す予定だ。

 ただ、実は皐月賞にはデムーロ騎手のもう1頭のお手馬もすでに参戦を表明している。それが先月24日のすみれS(L)を快勝したサンライズアース(牡3歳、栗東・石坂公一厩舎)である。

 このレースでもデムーロ騎手は3コーナー付近から豪快なまくりを打ち、直線で再加速して後続の追い上げを完封。レース後にデムーロ騎手も「めっちゃ強かった!」と称賛した。

 勝ち時計2分12秒0も、阪神・芝2200mのすみれSで歴代2位。後に日本ダービー(G1)を勝利するフサイチコンコルドやキングカメハメハを上回る好タイムで制したのだから、この先が非常に楽しみになったといえるだろう。

懇意にしているオーナーの所有馬

 またデムーロ騎手とのコンビでデビュー2連勝となったサンライズアースは、同騎手にとってサンライズマックスやサンライズソアなどで昔からお世話になっている松岡隆雄オーナー(名義はライフハウス)の所有馬でもある。

『日刊スポーツ』に連載している『ミルコ魂』の中でも「近いうちにぜひG1も一緒に勝ちたいね」と話しており、まだ底を見せていないサンライズアースは、そう簡単に手放せないだろう。

「最近でもサンライズホークで重賞3連勝を飾るなど、松岡オーナーとデムーロ騎手が懇意であることは知られるところ。またサンライズアースは、デビュー5連勝で昨年のみやこS(G3)を勝ち、デムーロ騎手も『netkeiba.com』のコラムで『化け物』『ヤバい』と絶賛していたセラフィックコールの弟でもあるんですよね。

実績的には重賞を勝っているコスモキュランダでしょうが、サンライズアースもここまで無敗である上に血統的にも魅力を秘めた1頭。本番ではデムーロ騎手がどちらに跨るか注目を集めそうです」(競馬誌ライター)

 ちなみにデムーロ騎手といえば2019年の皐月賞にアドマイヤマーズとのコンビで挑んだが、元お手馬のサートゥルナーリアに勝たれてしまうほろ苦い経験もしている。

 来月14日の皐月賞本番まであと1ヶ月と少し、デムーロ騎手には悩ましい日々が続きそうだ。

GJ 編集部

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