ヨーホーレイク、ステラヴェローチェが「存在感」を十分に発揮!行方不明疑惑も囁かれた長休明けで好走…「エフフォーリア世代」の強さ証明
10日に中京競馬場で行われた金鯱賞(G2)は、川田将雅騎手のプログノーシスが、昨年の菊花賞馬ドゥレッツァに5馬身差をつけて圧勝した。順調なら次走は昨年2着に敗れたクイーンエリザベス2世C(G1・4月28日、シャティン)で悲願の初G1獲りに挑むことになりそうだ。
エフフォーリア世代の実力馬たちが躍動
年齢的な衰えも気になり始める6歳世代だが、プログノーシスを筆頭として同世代の馬が13頭の出走馬で5頭を占めていたように、まだまだ衰え知らず。3着にも同じ6歳馬であるヨーホーレイクが食い込んだことにも触れておきたい。
本馬は2022年の日経新春杯(G2)を制して以来、競走馬にとって不治の病ともいわれる屈腱炎を克服して2年2ヶ月ぶりの実戦復帰。休養中の情報が表に出回ることも少なかったため、一部のファンから行方不明疑惑も囁かれた中での復活だった。
ブランクが長かったこともあり、半信半疑でレースを見守ったファンも少なくなかっただろうが、使われた上積みを予感できる内容。改めてトップクラスの実力を証明してくれた。
また、大楽勝を決めたプログノーシスだけでなく、現6歳世代の強さも浮き彫りとなった。無敗で皐月賞(G1)を制したエフフォーリア、日本ダービー(G1)でエフフォーリアとの死闘を制したシャフリヤールをはじめ、菊花賞(G1)や天皇賞・春(G1)を圧勝したタイトルホルダーもこの世代。金鯱賞で3着に好走したヨーホーレイクも皐月賞5着、ダービー7着の実績を持っていた。
そして、このヨーホーレイクを上回る成績をクラシックで残していたのが、3日の大阪城S(L)で完全復活の雄叫びを上げたステラヴェローチェだ。
こちらは2022年3月のドバイシーマクラシック(G1)で9着に敗れ、約1年7ヶ月ぶりの実戦復帰となった昨年10月の富士S(G2)を7着、ダートに転戦した武蔵野S(G3)を最下位に敗れてからの復活劇。いずれも実力は確かな馬たちだけに、これから始まる春のG1シーズンを大いに盛り上げてくれるだろう。
「古馬となった4歳世代ですが、短距離重賞こそ好調ながら王道路線で苦戦を続けている状況ですね。春の二冠を分け合ったソールオリエンス、タスティエーラが昨年の有馬記念(G1)で完敗したため、菊花賞で2頭に楽勝したドゥレッツァに大きな注目が集まったのも無理はありません。
ところがそのドゥレッツァがプログノーシスに5馬身も離されたのはショッキングな内容でした。これでは4歳世代のレベルが低いと評されても仕方がない状況。ただ内容的には着差ほど悪かった訳でもないと思います。次走の天皇賞・春での巻き返しに期待したいところです」(競馬記者)
それにしても連覇を達成したプログノーシスの強さにはただただ驚かされた。この馬でさえ歯が立たなかったイクイノックスが異次元級の強さだったことは間違いないが、個人的には香港遠征よりも、盛り上がりに欠ける大阪杯(G1)に出て欲しい気もする。
24日には高松宮記念(G1)を皮切りに春のG1シーズンがスタートし、その翌週にはドバイワールドカップデーも控えている。リバティアイランド、ドウデュースら現役トップクラスの馬たちの復帰も待ち遠しい。