【皐月賞】「無敗の二冠」視野に入る戸崎圭太の悲願は叶うか?近年の挑戦者は1勝3敗の苦戦…リベンジしたい5年前の悪夢

ジャスティンミラノ

 単勝オッズ一桁台の馬が5頭いたように、混戦ムードの中で行われた今年の皐月賞(G1)だったが、並みいるライバルを蹴散らしてクラシック一冠を手に入れたのは、2番人気に推されたジャスティンミラノ(牡3、栗東・友道康夫厩舎)と戸崎圭太騎手のコンビだった。

キャリア3戦目で皐月賞制覇はソールオリエンスに続く快挙

 本馬はこれでデビューから無敗の3連勝。キャリア3戦目での皐月賞制覇は、昨年の皐月賞を勝ったソールオリエンスに続く2度目。このまま順調なら次走の日本ダービー(G1)で無敗の二冠制覇も視野に入る。

 ゲート入り寸前に右前肢跛行の発症が判明したダノンデサイルが競走を除外され、17頭立てで争われた芝2000mのレース。大逃げしたメイショウタバルが1000m通過57秒5という超ハイペースで飛ばす展開に振り回されることなく好位でピタリと追走した。最後の直線で先に抜け出したジャンタルマンタルを捕まえると、外から猛追してきたコスモキュランダの強襲を凌いでゴール。底知れない強さを見せつけた戴冠劇だった。

「前走も強い内容だったので、今回も馬を信じて騎乗させていただきました」「今日もパワーアップしていましたし、またさらにダービーに向けていい状態になってくると思います。楽しみです。いい騎乗ができたらと思います」

会心の勝利をそう振り返った戸崎騎手だが、パートナーの調教をつけていた藤岡康太騎手に感謝の気持ちも忘れなかった。管理する友道康夫調教師も「先日、落馬事故で亡くなった藤岡康太騎手のご冥福をお祈り申し上げます」「今日は馬の名前ではなく、『康太!康太!』と叫んでいた」とのこと。ジャスティンミラノの勝利を、今は亡き友が背中を押してくれたのかもしれない。

 その一方で戸崎騎手にとってもダービージョッキーのタイトルは是が非でも欲しい勲章だろう。

 戸崎騎手は過去、エポカドーロ(2018年)とダノンキングリー(19年)に騎乗した日本ダービーで2着に惜敗。いずれもあと一歩のところで手が届かずに悔しい想いをした。今年のジャスティンミラノで5年前の悪夢を払拭したいところである。

 皐月賞を制したことにより、大本命として挑むことになりそうだが、そこで思い出しておきたいのは、過去5年に同じく無敗の二冠を目論んだものの、1勝3敗と思いのほか苦戦していたことだ。

■日本ダービーで無敗の二冠がかかった馬の成績

2019年 サートゥルナーリア、4着(ロジャーバローズ)
2020年 コントレイル、優勝
2021年 エフフォーリア、2着(シャフリヤール)
2023年 ソールオリエンス、2着(タスティエーラ)

 ご覧の通り、無敗二冠に成功したのはコントレイル1頭のみ。同馬は秋の菊花賞(G1)も制したように無敗の三冠も達成した大物だった。直近のエフフォーリアやソールオリエンスにしても東京コースの経験があっただけに、共同通信杯(G3)勝ちのあるジャスティンミラノといえども油断は禁物だ。

 ただ今年の戸崎騎手は関東リーディングで首位に立ち、全国でも川田将雅騎手とC.ルメール騎手に続く3位と好調。そろそろチャンスをモノにしてもおかしくない。

GJ 編集部

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