UAE競馬史上「最強」のジョッキーが短期免許で日本初参戦! ステレンボッシュ、シックスペンスの名門も「いい馬を用意している」
UAEのT.オシェア騎手が短期免許で参戦!
19日、UAEを拠点に騎乗しているT.オシェア騎手が、JRAの短期免許を取得し、来週末から日本で騎乗することがわかった。
現在42歳のオシェア騎手は、UAEのリーディングを12回獲得しているトップジョッキー。今年のドバイワールドC(G1)でウシュバテソーロに8馬身半差をつけて逃げ切ったローレルリバー、ドンフランキーに6馬身半差でドバイゴールデンシャヒーン(G1)を制したタズに騎乗していたことで、日本の競馬ファンからも知られる存在だ。
今回の日本行きに関しては、1月末から2月の初めにアプローチを受けたようで、海外メディア『サラブレッドレーシングコメンタリー』の取材に「とてもワクワクしています」と、その胸の内を話している。
「オシェア騎手は2001年に母国アイルランドで初重賞勝利を収めると、翌年には同国の見習いチャンピオンのタイトルを獲得。
その後、活躍の場をドバイに移すと、現在のところUAE全土で800近い勝ち星を挙げており、これは同国の競馬史上で最高の数字となっています。UAE最強のジョッキーが日本でどのような騎乗をみせてくれるか、いまから楽しみですね」(競馬誌ライター)
国枝栄調教師「いい馬を用意している」
また身元引受調教師は、美浦の国枝栄師になる予定。同師は「うまいと聞いているから楽しみ。いい馬を用意しているよ」と、ドバイの名手に期待を述べている。
JRA通算1000勝以上を誇る国枝厩舎は、今春もステレンボッシュで桜花賞(G1)を制覇。他にも無敗でスプリングS(G2)を制したシックスペンスや、ダービー卿チャレンジT(G3)の覇者パラレルヴィジョンなどが所属している活躍馬の宝庫だ。
そんな名門の指揮官が「いい馬を用意している」と話すのだから、今回が日本初参戦となるオシェア騎手にとっては、この上ないバックアップとなること間違いない。
「日本ダービー(G1)を目指すシックスペンスと、マイル路線で新星に浮上したパラレルヴィジョンは、主戦のC.ルメール騎手が現在、怪我で休養中。またステレンボッシュはJ.モレイラ騎手を背に桜花賞を勝ちましたが、オークス(G1)でコンビ続投はまだ決まっていないんですよ」(同)
春のG1シリーズほぼ真ん中という時期でもあり、オシェア騎手の手腕に多くの注目が集まることは間違いなさそうだが、地元でトップだからといって日本でも好成績が残せるわけではない。
特に今年は年初から参戦していたR.ピーヒュレク騎手とL.モリス騎手が、ともに凱旋門賞(仏G1)を制覇しているトップジョッキーだったものの、成績が伸びなかったこともあってか短期免許を返上し途中帰国したことはまだ記憶に新しい。
果たしてオシェア騎手は、ファンと関係者からの期待に応える手綱さばきをみせてくれるだろうか。