「うまく力を出せた」2年目女性騎手が2ヶ月ぶり白星! 「負担重量の注意義務」を怠り戒告処分も…翌日1Rで名誉挽回の好騎乗
河原田菜々騎手が今年3勝目!
先月28日の新潟1R・3歳未勝利は、3番人気アナスタシス(牝3歳、栗東・岡田稲男厩舎)が勝利。騎乗した河原田菜々騎手はおよそ2ヶ月ぶりとなる、今年3勝目をマークした。
ダート1200mの一戦でスタートを決めた人馬は、道中で積極的に2番手を追走。残り1ハロンで抜け出すと、最後は2着に3馬身差をつける完勝だった。
同馬の手綱を取った前走で2着に敗れていた河原田騎手はレース後、「引き続きデキがよかったですし、うまく力を出せた。勝ち上がることができてよかったです」と、うまく初勝利に導けたことに安堵のコメントを残している。
「スタートして強気に先行したのが勝因でしょう。河原田騎手は前走の2着について『自分がうまく誘導できず惜しいレースだった』と話していましたが、今回は前回の反省を生かした積極性の光った好騎乗だったと思います」(競馬誌ライター)
ジョッキー時代にナリタトップロードの主戦を務めた渡辺薫彦調教師の下、昨年3月に騎手デビューした河原田騎手。25戦目の騎乗となったテーオーソラネルでJRA初勝利。12月には勝ち星を二桁に乗せると「もっともっと勝ちたいです」とさらなる意欲をみせ、最終的に13勝をマーク。同期のなかでは田口貫太騎手の35勝に次ぐ2位の白星を挙げた。
2年目の今年は2月10日の小倉7Rで初勝利。1ヶ月後の3月9日に2勝目を挙げるなど、まずまずの滑り出しをみせていたといっていいだろう。
3月の中京競馬で負担重量超過が判明……
しかし2勝目を挙げた翌週の土曜、中京競馬の1Rと3Rで河原田騎手は負担重量超過が判明……。両レースともに斤量が51.0キロから51.5キロに変更となってしまったのである。
「競馬は斤量1キロにつきおよそ1馬身違うと言われていますので、0.5キロ増えたことで半馬身ほど不利が生じてきますね。前売りで河原田騎手の馬券を購入していたファンもいたでしょうし、公正競馬の観点でもあってはならないことだったと思います」(競馬誌ライター)
そんな河原田騎手だったが、実は先月27日、ミッシーフォールに騎乗し9着に敗れた新潟6Rの後にも、負担重量について注意義務を怠ったとのことで、JRAから戒告処分を受けていたのである。
前回の負担重量超過からまだ2ヶ月も経っていない中で、負担重量について処分……。SNSやネットの掲示板には一部のファンから「この短いスパンでまたやってしまったのか」「体重調整が厳しいのかな」「もう1回やらかしたら本当にヤバそう」など、厳しい声も寄せられたのも仕方がなかったかもしれない。
ただ、戒告を受けた翌日の1Rでさっそく勝利。3番人気のアナスタシスに騎乗し、しっかりと勝利に導く騎乗を披露したことで、まずは1つ名誉挽回に成功したといったところだろうか。
本人もストロングポイントだと語っているように、女性騎手の中でも豪快な追い方に定評のある河原田騎手。ジョッキーの宿命である体重調整には十分に気をつけながら、これからも腕を磨いていってほしい。