35年ぶりのJRA最多勝記録更新も視野!? 川田将雅に匹敵する3着以内率62.2%…今「最も信頼できる騎手」森一馬が凄い!
今、競馬界で「最も信頼できる騎手」といえば、大多数の競馬ファンが川田将雅騎手の名を挙げるのではないだろうか。
先週までで54勝という勝負強さも然ることながら、3着以内率62.2%はまさに驚異の一言。要は川田騎手の複勝を買い続けるだけで、半分以上は馬券が当たるということだ。
しかし、それだけでは勝てないのが、競馬がオッズゲームと言われる所以だ。
川田騎手が極めて優れたジョッキーであることは競馬ファンの間で周知の事実であり、今や川田騎手が騎乗しただけで、その馬の馬券が売れに売れる。実際に川田騎手の複勝回収値が100%を超えたのはデビュー3年目だった2006年だけ。信頼度は抜群だが、決して金になるジョッキーではないということだ。
だが実は現在、そんな川田騎手並みの信頼度を誇りながら「金になるジョッキー」がいることを御存じだろうか。障害界のトップジョッキーである森一馬騎手だ。
川田騎手に匹敵する障害界のトップジョッキー
4日、新潟競馬場で行われた1R障害4歳以上オープンは4番人気のヴァレッタカズマ(牡5歳、栗東・藤野健太厩舎)が勝利。前走に障害未勝利を勝ち上がった勢いのまま、見事に2連勝を飾っている。
「今日は昇級戦でしたが、思っていた以上に良い走りができましたね」
レース後、そう相棒を称えた森騎手の絶好調が止まらない。これで今年9勝目を挙げた森騎手だが、これは障害騎手としては神懸かったペースだ。
年末表彰のJRA賞が誕生した1987年以降、JRA賞最多勝利障害騎手の最高記録は1989年の星野忍騎手の19勝。つまり、5月現在で9勝の森騎手のペースは歴代最高記録を狙えるハイペースということになる。4日終了時点の3着以内率62.2%は、川田騎手に匹敵する信頼感だ。
「昨年の障害リーディングは石神深一騎手の14勝。これだけを見ても、現在の森騎手の9勝が如何に凄いペースなのかがわかると思います。
それも川田騎手やルメール騎手などは多くのファンに注目されているため、どうしても騎乗馬が人気になりますが、森騎手が今年騎乗した37鞍で1番人気だったのは、わずか9回。そのすべてで馬券圏内を確保しているだけでなく、20鞍が4番人気以下の騎乗と、まさに『買うなら今』と言えるジョッキーだと思います」(競馬記者)
「とてもいい状態で連れてきていただいた関係者の方々、頑張ってくれた馬に感謝したいです」
今回のヴァレッタカズマに限らず、いつも周囲への感謝を口にしている森騎手。ジューンベロシティとのコンビで挑戦した先月の中山グランドジャンプ(G1)でも5番人気で2着に好走するなど、今年は成績の中身も充実している。
落馬などのアクシデントが付き物の障害レースだが、秋には35年ぶりの最多勝記録更新という偉業が待っているかもしれない。まずはアクシデントなく、無事にシーズンを走り抜けられることを祈りたい。