【葵S(G3)厳選穴馬】狙うは昨年の武豊ロケットスタート逃げ!? 伏兵台頭の「3つ」のポイントとお宝ホースを紹介

葵Sが行われる京都競馬場 撮影:Ruriko.I

 25日には、重賞になって第7回を迎える葵S(G3)が京都競馬場で開催される。翌日には世代の頂点を決める日本ダービー(G1)が開催されるが、3歳戦としては意外にもこれが唯一のスプリント重賞だ。

 そういった背景もあってか、2018年の重賞昇格以降、実は毎年のように穴馬が台頭している葵S。昨年こそ4→2→1番人気で決着したものの、一昨年2022年は9番人気 コムストックロードが2着、21年は13番人気レイハリアが1着、9番人気オールアットワンスが3着、20年は11番人気レジェーロが2着、19年は13番人気アスターペガサスが2着、18年も9番人気ゴールドクイーンが1着と、穴馬の台頭には十分に警戒したいレースだ。

 そこで今回は、上記した穴馬たちの傾向を紐解き「3つのポイント」から今年のお宝ホースを導き出したい。

 

■1200m実績は重要

「何を当たり前のことを」と言われそうだが、まだキャリアの浅い3歳馬同士の争いとあって、意外にスプリント経験や実績のない馬の参戦も少なくない。上記した近6年で穴をあけた6頭の内1200mの勝利経験がなかったのは、葵Sが初の1200mだったコムストックロードだけだ。1200mの勝利経験がない馬はもちろん、特に出走経験があるにもかかわらず勝利実績のない馬は人気を問わず軽視したい。

昨年の覇者モズメイメイ 撮影:Ruriko.I

■勝ちたければ「前」へ行け!

 昨年は武豊騎手とモズメイメイが超抜のスタートを決めて、そのまま逃げ切ったように葵Sは基本的に前有利の決着になる。実際に2番手から抜け出した21年レイハリアや、逃げ切りを決めた18年ゴールドクイーンなど、実績で劣る馬が積極策で結果を出した例もあるが、それ以上に重要視したいのが、過去「1200mを逃げ切った経験」だ。

 実際に上記した6頭の内、コムストックロード以外はすべて芝1200mのレースを1番手もしくは2番手から勝利した経験があった。例外のコムストックロードでさえ1400mを逃げ切っている。

 ハイレベルなスピード馬が揃いスタートから速くなる葵Sだけに、穴馬がハナを切ることは簡単ではない。だが、少なくともテンから飛ばしていく競馬の経験と実績は、ここでも大きな力になるようだ。

 

■橘Sのワナ?

 上記した6頭の内、前走で勝利していたのは21年レイハリアのみ。ただ、その一方で敗れた他の5頭の大半が1400m以上のレースでの敗戦だった。逆に言えば1200m以外の敗戦は、あまり気にしなくていいということになる。

 葵Sは3歳戦唯一の1200m重賞と述べたが、実は1200mのオープン競走も2月のマーガレットS(L)だけ。つまり出走馬の多くが直近に1200m以外のレースを経験しての出走になる。これが、葵Sが毎年のように荒れている要因の1つだ。

 特に注意したいのが、葵Sの主要なステップレースになっている橘S(L)。今年も4頭がここからの出走になるが、舞台は1200mではなく1400mだ。実際にコムストックロード、アスターペガサス、ゴールドクイーンの3頭は橘Sで敗れていた馬。前走・橘S組は、この200mの距離短縮を味方につけられるかどうかで見極めたい。

 

厳選のお宝ホース4頭をピックアップ!


 以上を踏まえ、今年のお宝ホースとしてまず挙げたいのが、17番ピューロマジック(牝3歳、栗東・安田翔伍厩舎)だ。

 前走のマーガレットSはナナオに2馬身半差をつけられる完敗だったが、逃げてペースを作ったのはこの馬だった。さらに舞台は重馬場、相手は世代屈指の重巧者だ。良馬場が見込める今回なら逆転の余地はある。ここ5戦連続でハナを切るなど、テンのスピードを含め、前から行ける信頼性は高い。また、過去の穴馬として挙げた6頭の内、5頭は牝馬だった。

 次は、8番モズトキキ(牝3歳、栗東・村山明厩舎)だ。

 勢いよく飛び出し、そのまま2馬身半差で逃げ切った前走の雪うさぎ賞(1勝クラス)の内容が光る。鞍上が前走を逃げ切った古川奈穂騎手から、中団から差した前々走の亀田温心騎手に乗り替わることは気がかりだが、実は前走の2着馬の鞍上が亀田騎手。この馬が逃げた時の強さを目の当たりにしたジョッキーだけに迷いはないはずだ。昨年のモズメイメイに続けるか。

 続いて2番モンシュマン(牡3歳・栗東・上村洋行厩舎)を挙げたい。

 この馬も前走は芝1200mの1勝クラスを逃げ切り勝ち。8戦2勝と目立った戦績ではないが、こと1200mでハナを切った際は3戦2勝。敗れたのはしつこく2番手から鈴を付けられたカンナS(OP)だけだ。それでも4着に粘っており、2番手の馬は最下位。1枠2番の好枠からスムーズにレースを運べれば、ここでも通用するはずだ。

 最後はジョーローリット(牝3歳、栗東・中竹和也厩舎)を挙げておきたい。

 おそらく超が付く大穴になるが、初芝だった前走の橘Sの5着はハナを切るなど悪くなかった。ダノンレジェンド産駒だけに距離短縮は味方。鞍上のルーキー柴田裕一郎騎手は、これが重賞初挑戦になるが、2年前の今村聖奈騎手(CBC賞)のような思い切った騎乗を見せてほしい。

GJ 編集部

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