「一鞍入魂」藤田菜七子が74万馬券を演出!「どっかで、とんでもない奇跡を」欽ちゃんと9度目タッグで初の馬券圏内
藤田菜七子×欽ちゃんが75万馬券演出!
27日、夏の新潟競馬がついに開幕。この日の5Rと6Rの間には、暑熱対策として3時間半の“昼休み”が設けられた。
文字通り午前中の最後のレースとなった5R・3歳未勝利(芝1400m)を制したのは10番人気のアストラッド。1番人気ベランジェールとの叩き合いをアタマ差で制し、デビュー3戦目で待望の初勝利を飾っている。
また、3着には単勝118.4倍で12番人気の伏兵ジョブックノワ(牝3歳、美浦・根本康広厩舎)が粘走。10番人気→1番人気→12番人気の組み合わせで、三連単は74万4230円の高配当となった。
波乱の一翼を担った3着ジョブックノワに騎乗していたのは、これがこの日の唯一の騎乗だった藤田菜七子騎手。中団追走から、絶好の手応えで最後の直線を向くと、先行集団をまとめてのみこむ勢いに見えたが、最後はゴール前であと一歩伸びを欠いた。
それでもデビュー12戦目のジョブックノワが馬券圏内に好走するのは今回が初めて。調整が計算できる優先出走権を取ったことで、次走での勝ち上がりも現実味を帯びてきたといえるだろう。
また、ジョブックノワの馬主・萩本欽一氏(名義は萩本企画)も愛馬の好走に手応えをつかんだに違いない。萩本氏が藤田騎手を起用するのは、今回が通算9度目だったが、馬券圏内に入るのは初めてだった。
萩本氏と藤田騎手が初めてタッグを組んだのは、2018年1月にさかのぼる。当時まだ3年目だった藤田騎手は、フェアリーS(G3)でジョブックノワの姉でもあるジョブックコメンに騎乗。萩本氏にとって、当時16年ぶりとなる愛馬の重賞出走だったが、藤田騎手に白羽の矢を立てた。
当時の『スポーツ報知』の取材によると、萩本氏はジョブックコメンを管理していた小桧山悟調教師から藤田騎手の鞍上を打診された際、「先生、いい物語作りますね」と快諾したという。
残念ながらレースでは9着に敗れたが、萩本氏は『サンケイスポーツ』の取材に、「またナナちゃんとコンビを組んで、どっかで、とんでもない奇跡を起こしてほしいね」とコメントを残し、その後もたびたび所有馬の背中には藤田騎手を乗せている。
あのフェアリーSから6年半。ジョブックノワが3着に好走したことで、徐々にコンビ初勝利が近づいているのは間違いないだろう。
2020年7月を最後にJRA勝利が遠ざかっている萩本氏。ジョブックノワが現在所有している唯一の現役馬でもあり、このコンビで“とんでもない奇跡”を起こすためにも、次走は必勝態勢で臨みたい。