C.ルメール「新馬全敗」でノーザンファーム大誤算!? 超VIP待遇の新潟参戦で“黄金週間”が築かれるはずが…

ルメール騎手 撮影:Ruriko.I

今週もノーザンファームから大物2歳馬が登場

 来年のクラシックを見据え、続々と大物候補がデビューを果たしている2歳新馬戦。特に競馬界の実質的な支配者ノーザンファームの勢いはすさまじく、今週末も超が付く良血大物候補がスタンバイしている。

 18日の新潟・芝1800mでデビューが予定されているのは、プリモシークエンス(牡2歳、美浦・木村哲也厩舎)だ。

 母プリモシーンは重賞3勝だけでなく、2019年のヴィクトリアマイル(G1)でも2着した一流マイラー。父はこの春のG1戦線でステレンボッシュ(桜花賞)、テンハッピーローズ(ヴィクトリアマイル)、ダノンデサイル(日本ダービー)、ブローザホーン(宝塚記念)と産駒が大活躍したエピファネイアだ。

 注目されて当然の血統馬であり、当初予定されていた6月の東京新馬でも目玉的な存在として挙げられた1頭だった。一頓挫あってデビューこそ延期となったが、じっくり構えた分、状態は申し分なしだ。

 まして鞍上のC.ルメール騎手と木村厩舎とは、イクイノックスやチェルヴィニアなど成功例多数。2頭の生産者ノーザンファームにとっても必勝を期す時にこそ依頼するエース・ジョッキーであり、当日は抜けた人気になることが予想される。

 だが、その一方でこの競馬界を代表する鉄板コンビに、ちょっとした「異変」が起きていることを御存じだろうか。

超VIP待遇の新潟で、まさかの新馬全敗…

 暑いのが苦手として知られるルメール騎手は毎年、夏の前半戦はバカンスに充て、後半から比較的涼しい札幌を拠点にすることで有名だ。

 だが、この夏は新潟を拠点に騎乗し、そこにノーザンファーム系の有力2歳馬が集中することで勝ち星量産態勢が築かれている。プリモシークエンスも、その1頭というわけだ。

 そんな米どころ新潟の稲穂のごとく“黄金”に輝く新潟開催が始まって今週末で4週目となるが、実はここまでルメール騎手の2歳新馬は6戦して「全敗」という目も当てられない結果となっているのだ。

「毎年、この時期にノーザンファーム産の新馬に乗って勝ち星を量産し、リーディングを確固たるものにしているルメール騎手ですが、今年はどうも調子が上がっていない印象です。

ちなみに6月の東京から先週まで、ルメール騎手は17頭の新馬に騎乗していますが、わずか2勝。夏休みがあったとはいえ、現在9連敗中で最後に勝ったのは6月16日まで遡ります。ルメール騎手にとっても痛いでしょうが、むしろ誤算が大きいのは有力馬を託し続けているノーザンファームの方かもしれません」(競馬記者)

 記者がそう語る通り、ルメール騎手がこれまで騎乗した2歳新馬17レース中、実に10レースが1番人気。10日のエデルクローネや4日のサリーチェなど、単勝1倍台の大本命も珍しくなく、2番人気が5レースで、3番人気以下だったのは2レースしかない。

 そして、そのほぼすべてがノーザンファーム産の有望2歳馬というわけだ。

「直線で加速したけど、最後は疲れてしまいました」

 先週、2番人気の2歳新馬ココアミュレットに騎乗して4着に敗れ“お決まり”のコメントを残したルメール騎手だが、先週は13鞍に騎乗してわずか1勝と良いところがなかった。酷暑の新潟参戦で「疲れてしまっている」のは、むしろ騎手の方かもしれない。

GJ 編集部

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