【札幌記念】オリンピックイヤーに金星をあげるのはあの1頭!? 穴党クイーン桃井はるこ最オシは……?【モモーイの超!大穴でグッジョブ!最終回】

 私はつい先ほどまで旅の支度をしていました。名古屋で開催されるフェスに出演するため、ライブ3回分の荷物をスーツケースいっぱいに詰めたところです。私は枕が変わると寝られないといったこともないですし、乗り物に乗るのも好きなので、ライブの内容もさることながら、旅すること自体にもちょっとわくわくしています。でもお盆シーズンに新幹線に乗るのは珍しいことで、そちらの混雑はちょっとビビっています。新幹線では富士山が見える窓側に座るのが好きです。ちなみに富士山側は「E席」なので「富士山が見えるいい席」と覚えておくといいんですよ。この旅ではどんな景色に会えるかな。

久々の新幹線!

 旅といえば、競馬の予想も、自分の頭の中で過去、現在、そして未来をイメージする、いわば「想像の旅」と言えるかもしれません。今回は夏競馬を象徴するレース、定量戦のため強豪が揃い、1着7000万円という賞金の高さからも「スーパーG2」と呼ばれる札幌記念について一緒に展望しましょう!

 このレース、毎年、結構、荒れてるんですよ。というのも、なぜか1番人気が過去10年、勝っていないんですね。連覇を狙い出走する馬が5連敗中。2023年はその前年の覇者、ジャックドールが1番人気になり6着。2022年は、その前年の勝ち馬ソダシが1番人気になって5着でしたね。

 このレースを連覇した馬は3頭いますが、1965年当初は砂コースでの施行だったので、1990年に芝のレースに替わってからの連覇はエアグルーヴただ1頭なのです。その時の単勝人気は1.3倍と突き抜けていました。連覇を狙って3着内に入ったのは2019年のサングレーザーの2着のみ、他は馬券外に沈んでいます。ここまで書いていて、去年のこのコラムでリピーターを狙う予想をして撃沈してしまった苦い記憶がよみがえってきましたよ。その時対抗に挙げた、連覇がかかるジャックドールを破ったのがプログノーシスでした。今年はそのプログノーシスに人気が被りそう。オッズもどんどん低くなっていきそうですね。

 そんな中、私の本命◎は、ドゥラエレーデです。去年の東京大賞典(G1)3着馬、2022年には中山競馬場で行われたホープフルS(G1)を14人気で勝利し、240万馬券の立役者となりました。そして今回はダートのエルムS(G3)から中1週で出走という二刀流ローテ。こんな使い方は自信がないとできないでしょう! ダートから芝というところで強さがデータに出にくく人気を落としている感じが、狙いたくなりますね。それから、先月函館記念(G3)を圧勝したホウオウビスケッツも、巴賞(OP)から中1週での勝利でしたよね。ドゥラエレーデも小回りG1の覇者で、ここで輝くイメージが湧くんですよ。

 対抗は、〇モズゴールドバレルです。父・オプティマイザーの馬は、JRAでこの馬ただ1頭しかいません。そして今年の牝馬の出走はモズゴールドバレルのみ、紅一点です! 札幌記念では2018年はモズカッチャン(3着)、2020年はノームコア(1着)、ラッキーライラック(3着)、2021年はソダシ(1着)、ラヴズオンリーユー(2着)、2022年はウインマリリン(3着)と、牝馬の活躍が目立ちますよね。前走のクイーンS(G3)では8着も、タイムは勝ち馬と0.3しか差がありませんでした。牝馬限定戦で勝ち切れてないのは厳しいか? と思いつつも、洋芝への適性は未知数。剛腕、池添謙一騎手のリードで突き抜けるかも!? 今年はオリンピックイヤー。ゴールドバレルにメダリストになってほしい!

 単穴▲は、ノースブリッジです。前走は、2023/2024年シーズンの香港年度代表馬ロマンチックウォリアーに0.3差の3着と迫る強い競馬でした。ジャックドールと同じモーリス産駒なのもプラス材料でしょう。

 連下△は、ジオグリフ。イクイノックスを破った2022年皐月賞馬です。札幌2歳S(G3)の勝ち以来の札幌での出走で適性はありそうと思いますし、皐月賞(G1)を最後に勝ちはありませんが、戦ってきた相手が強すぎですよ。ここで好走を期待したいっ。そして……手広く、1番人気が予想されるプログノーシス、武豊騎手に乗り替わりになったダービー馬シャフリヤールも押さえます。海外へのたたき台といっても、実力があるのは本当でしょうからね。

ライブハウスの楽屋にて!

 そういえば先日、全くのプライベートで山梨に小旅行に出かけました。富士山を見るのを楽しみにして行ったのですが、天気は晴れだったのに、キラキラの青空にはところどころ白い入道雲がもくもくと立ち込め、ちょうど富士山の頂上を隠してしまうのでした。でも時折、薄くなった雲の先、目を凝らすとシルエットがぼんやりと浮かび上がります。その日は「ああ、あそこに富士山があるな」と意識しながら歩き、お菓子を食べ、夏の休日を楽しみました。

 お店の店員さんやタクシーの運転手さんなど皆さんが親切で、いつかもういちど富士山を見に行こうという目標ができました(登らないんかいっ、って感じですが。笑)。面白いものですね。もしあの日、富士山が見えてしまったらそれ以外の風景を慈しんだり「もう一度来よう」という今のような気持ちにはならなかったかもしれません。そして、競馬の大穴も、超万馬券も、なかなか獲れないからこそ追い求めたくなるものなのです。

 この連載コラムは今回で最終回です。毎週競馬のニュースをチェックしては「このことをGJ読者さんに伝えよう」と思っていた日々だったので、ちょっとさみしくなりますね。でも競馬が開催される限り、道が重なって、どこかでお会いできたら、この連載のことを思い出してくださいね。今まで読んでくださってありがとうございました!

 私は今日からまた、旅に出ます。超大穴を仕留めるというロマンの旅に。

(文=桃井はるこ)

【告知】-桃井はるこ 最新情報-

●10/27(日)森のホール21 大ホールにてシュタインズ・ゲート15周年記念ライブイベント『STEINS;GATE 15th LIVE – ONE WORLD -』開催。
( https://steinsgate.jp/15th/live/ )

● 上坂すみれ ベストアルバム『SUMIRE CATALOG』リード曲「ファーストピリオド.」作詞・作曲
( https://king-cr.jp/uesakasumire_sumire_catalog/ )

●レギュラー番組「モモーイ党せーけん放送」
毎月1回押上 WALLOP放送局にて公開生放送
( https://www.wallop.tv/archives/discography/momoi )

●レギュラー番組「モモイバルクイズシティ」
Nintendo Switch・Steamにて配信中のゲーム『サバイバルクイズシティ』ライブ広場にて 毎月第4月曜日19時~ 生配信
( https://sqcgame.com/machikado

その他の情報は
桃井はるこ公式ホームページ http://rg-music.com/momoi/
桃井はるこX https://twitter.com/momoiktkr

桃井はるこ

シンガーソングライター、声優。2013年オルフェーヴルの引退レースに感動し、東京大賞典で競馬現地初観戦。中央、地方ともに好き。最強の思い出は2016年有馬記念フェスティバルで一列目を引き武豊騎手とルメール騎手の間の席で観覧したこと。落ち着いたら北海道の牧場にまたひとり旅に行きたいな。

Twitter:@momoiktkr

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