【菊花賞(G1)展望】ダノンデサイル×横山典弘VSアーバンシック×C.ルメール!淀の3000mで長距離の名手が激突

ダノンデサイル 撮影:Ruriko.I

20日、京都競馬場では牡馬クラシック最終戦の菊花賞(G1)が開催される。淀の坂と呼ばれる難所を超えて3000mを制覇するのはどの馬か。さっそく展望していきたい。


皐月賞馬のジャスティンミラノが不在ということもあって、ダービー馬のダノンデサイル(牡3歳、栗東・安田翔伍厩舎)の主役は動かない。

2歳秋のデビュー当初は、そこまで目立った存在ではなかったダノンデサイル。だが、5番人気で迎えた京成杯(G3)で重賞初制覇を飾ったことでクラシックへの道が開かれた。迎えた皐月賞(G1)は無念の出走取消となったものの、続く日本ダービー(G1)で9番人気の低評価を覆しての勝利。

なお、同レースには皐月賞で5番人気or5着以内という“鉄の掟”が存在したが、同馬が初めて覆したことになる。データブレイカーは将来歴史的な大物に育つことも珍しくない。ダノンデサイルが真価を示す秋を迎えている。

栗東のWコースで行われた1週前追い切りでは、古馬3勝クラスを楽々引き離す貫禄の走り。安田翔調教師の「今日は強い負荷をかけたいと思っていた」という言葉通り、6ハロン78秒1-11秒4とハードな内容だった。3000mについては「やってみないと分からない」とのことだが、「体重は増えているし、体高も高くなっている」と成長に手応え。ダービー馬として、同世代に再び力の差を見せつけるか。

アーバンシック 撮影:Ruriko.I


ここに来て一気に評価を高めているのが、アーバンシック(牡3歳、美浦・武井亮厩舎)だ。

春は皐月賞で4着に好走したものの、日本ダービーでは11着に大敗。当時の鞍上・横山武史騎手の「この馬の爆発力を信じて」という言葉通り、後方からのレースとなったが、自慢の末脚は鳴りを潜めたままだった。

評価が急上昇したのは秋を迎えてから。C.ルメール騎手と新コンビを組んだ前走のセントライト記念(G2)を2番人気に応えて快勝。重賞初制覇を飾っただけでなく、ルメール騎手が本番も騎乗することになった。ルメール騎手といえば、近10年の菊花賞で3勝を誇る長距離戦の鬼。長距離戦は騎手の腕という格言を体現した名手だけに、本番でも大きな注目を集めそうだ。


菊花賞といえば、悔しい春を味わった夏の上がり馬が下剋上を果たすレースとしても知られている。今年最大の夏の上がり馬はヘデントール(牡3歳、美浦・木村哲也厩舎)だ。

春は連勝で挑んだ青葉賞(G2)で1番人気に支持されたものの8着。日本ダービー出走を断念せざるを得なかった。その後は、そんな悔しさを晴らすように町田特別(2勝クラス)、日本海S(3勝クラス)を連勝している。

特に前走の日本海Sでは古馬を相手に3馬身半差の圧勝。鞍上のルメール騎手が「能力がある。長距離の重賞を狙える」と絶賛したことで、今年の菊花賞の最大の惑星に浮上したが、本番では戸崎圭太騎手と新コンビを組むことが決まった。主戦騎手の選択を後悔させたいところだ。

メイショウタバル 撮影:Ruriko.I


ペースのカギを握るのは、メイショウタバル(牡3歳、栗東・石橋守厩舎)で間違いないだろう。

世代屈指の逃げ馬となるメイショウタバル。春開幕までは目立った存在ではなかったが、毎日杯(G3)を6馬身差で逃げ切ったことで一気に脚光を浴びる存在になった。しかし、続く皐月賞では4番人気に支持されたもののオーバーペースが堪えて17着に大敗するなど、逃げ馬特有の脆さも垣間見せている。

この秋は神戸新聞杯から始動し、果敢にハナを切って自分の形に持ち込むと、そのまま逃げ切り勝利。菊花賞でもやることは1つに違いないが、主戦の浜中俊騎手がペースを作るのかは今年の菊花賞の大きなカギになりそうだ。


他にもセントライト記念で2着だったコスモキュランダ、武豊騎手とコンビを組む夏の上がり馬アドマイヤテラ、神戸新聞杯で1番人気5着からの巻き返しを狙うメリオーレム、大ベテラン柴田善臣騎手とのコンビが光るピースワンデュックなども注目の存在になりそうだ。

GJ 編集部

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