武豊、屈辱の「30年ぶり」G1未勝利……キタサンブラック”ロス”埋められず、吹き荒れたノーザン外国人旋風に沈黙
年度代表馬が濃厚な女王アーモンドアイを筆頭に、様々な名馬に彩られた2018年の競馬も28日のホープフルS(G1)を残すのみ。いよいよ来年の足音が聞こえてくる状況だが、一足早く今年の競馬を終えたのがレジェンド武豊騎手だ。
今月5日の香港遠征で、まさかの騎乗停止処分を受けてしまった武豊騎手。幸い有馬記念(G1)のオジュウチョウサンには騎乗できたが、ホープフルS、東京大賞典(G1)といったレースに乗ることは叶わず。有馬記念がJRAでは今年最後の騎乗となった。
そして、それはすなわち武豊騎手が今年「G1未勝利」に終わることを示している。
「魔術師」と称された武邦彦さん息子として新人最多勝記録を更新するなど、1987年のデビューから間もなく競馬界の顔役になった武豊騎手。それから31年間、競馬界にとって空前絶後といえるスター街道を歩んできたが、今年ついにデビュー2年目から築き上げてきた「連続G1勝利記録」が途絶えることとなった。
「ディープインパクトがクラシック三冠を達成した2005年に年間最多勝記録や、年間最多G1記録を打ち立てるなど、数々の大記録を打ち建ててきた武豊騎手にとって、最大のピンチが2010年の落馬事故の影響による大スランプ。実際に2011年と2014年はJRAのG1を勝つことができませんでした。
ですが、その間も地方交流G1を含めれば”記録”が繋がっていました。しかし、今年は地方を含めてもG1勝利なし。年間勝利76勝は昨年の82勝と大差ないですし、決して不調だったというわけではないんですが、ケガやスランプなど明確な原因がないことが逆に深刻さを物語っているとも言えますね」(競馬記者)
振り返れば、今年の1月にはこの結果を示唆するような印象的な出来事があった。