武豊、屈辱の「30年ぶり」G1未勝利……キタサンブラック”ロス”埋められず、吹き荒れたノーザン外国人旋風に沈黙
これまでも大スランプから復活のきっかけとなった2013年のダービー馬キズナなど、武豊騎手にとっても最大の支援者と言える存在だったが、このノースヒルズ軍団も今年はJRAの重賞に限れば1勝と低迷。
唯一の重賞勝ち馬クリンチャーを託すも、最大のチャンスだった天皇賞・春(G1)直前に武豊騎手が1年9カ月ぶりの騎乗停止処分を食らうアクシデント……大舞台で結果が出なかった今年を象徴するようなシーンになってしまった。
その一方で、今年G1・15勝と自らの記録を更新する圧倒的な結果を残したのが、競馬界の支配者・社台グループが運営するノーザンファームだ。同時に今年は、年間最多G1記録を更新したC.ルメール騎手筆頭に”外国人旋風”が吹き荒れた。その多くがノーザンファーム生産馬であったことも見逃せない「競馬界全体の流れ」といえるだろう。
「リスグラシューやダンビュライトなど、武豊騎手も社台系ノーザンファーム生産馬で結果を残しましたが、ノーザンが優先するのは、やはりルメール騎手を筆頭とした腕利きの外国人騎手。川田将雅など日本人で重宝されている騎手もいますが、武豊騎手はその1つ下のグループといったイメージですね。
したがって、現状では武豊騎手にノーザンからG1級の一流馬が回ってくる可能性はほとんどありませんし、逆に言えばG1でノーザン系の”中堅”に騎乗しては敗れ続けた一年でもありました」(別の記者)
無論、昨年の牝馬クラシック戦線など、この春までコンビを組んでいたリスグラシューが秋にJ.モレイラ騎手に乗り替わってエリザベス女王杯(G1)を勝つなど、”騎手の腕”で状況を覆せるチャンスがあったことも事実。武豊騎手の年齢による衰えを指摘する声もある。