JRA大阪杯(G1)コントレイルは「早熟」苦戦必至!? ディープインパクト産駒と、ノースヒルズ所属馬の意外な傾向とは
いよいよ週末に迫ったJRAのビッグレース、第65回大阪杯(G1)。
ファンの注目はコントレイルの走り、そしてサリオスが雪辱を果たすのか、それとも牝馬のグランアレグリアが牡馬を撫で斬りにするのか。あるいはレイパパレが無敗記録を継続するのか、もしくは6億円馬アドマイヤビルゴがその真価を見せるのか、まさしくどんなレースになるのか興味が尽きない。
中でも今年初戦となる昨年の三冠馬コントレイルは、果たしてどれほどの成長を見せてくるのか、もしくは逆に成長力を感じさせないのか。走ってみなければわからないが、今年のJRA古馬路線を左右する重要なポイントとなるだろう。
しかしコントレイルにも不安要素はあり、その一つが「早熟ではないか?」という疑念だ。異論反論様々あるだろうが、その理由について解説しよう。
★ディープインパクト産駒の日本ダービー馬
早熟を懸念される理由の一つに、ディープインパクト産駒という要素がある。過去にディープインパクト産駒で日本ダービーを制した馬は6頭いる。その中でコントレイルを除いた5頭の成績を見てみると、残念なことにすべて古馬になってG1を勝利していない、もしくは4歳を前に引退となっているのである。
■日本ダービーを制したディープインパクト産駒5頭(コントレイル以外)
2019年ロジャーバローズ=ダービー後に屈腱炎で引退
2018年ワグネリアン=古馬になって7戦全敗
2016年マカヒキ=古馬になって15戦全敗
2013年キズナ=古馬になって5戦1勝(G2を1勝)
2012年ディープブリランテ=ダービー後の海外遠征後に屈腱炎で引退
マカヒキもワグネリアンも古馬になって全敗と、3歳時の成績からは信じられないような状況になっている。キズナは古馬になってG2の大阪杯を勝利しているものの、8頭立ての少頭数。そしてロジャーバローズやディープブリランテは、屈腱炎で引退となっている。
つまり日本ダービーを制したディープインパクト産駒は、その後厳しい結果を強いられているのである。実際に古馬になってのG1成績を見てみると【0.0.2.17】と散々な内容だ。
ディープインパクト産駒の早熟さか、それとも日本ダービーという大きなレースを制した代償なのか、いずれにせよコントレイルはその血を背負って大阪杯に挑まなければならない。
ただ上記の5頭に共通する要素として、G1レースは日本ダービーしか勝利していないという事実がある。ホープフルS、皐月賞、菊花賞を制しているコントレイルであれば、このデータを覆す結果を残すことも可能だろう。