無念の乗り替わりから一転、田辺裕信に皐月賞で逆襲のチャンス到来!

田辺裕信騎手 撮影:Ruriko.I

 30日の天皇賞・春(G1)に出走を予定している昨年の菊花賞馬アスクビクターモア(牡4歳、美浦・田村康仁厩舎)の鞍上について、主戦の田辺裕信騎手から横山武史騎手への乗り替わりが発表された。

 日経賞(G2)で同馬に騎乗した田辺騎手だが、レースでは9着に大敗。天皇賞・春での巻き返しを期待されていたが乗り替わりの発表はファンの間でも衝撃が走った。出遅れたことや当日の不良の馬場が影響して、全くレースにならなかったことを考慮すると度外視できるレースなだけに、この乗り替わりは騎手として無念と言わざるを得ないだろう。同馬を管理する田村調教師は「気持ちを新たにする」とコメントしている。

 極めてシビアな今回の乗り替わりにも見えるが、田辺騎手にその鬱憤を晴らすチャンスがすぐにやってきた。

皐月賞で逆襲のチャンス到来!

 来週の皐月賞(G1)に出走を予定しているスプリングS(G2)の勝ち馬ベラジオオペラ(牡3歳、栗東・上村洋行厩舎)と新コンビを組むことが決まったためだ。近2走で騎乗していた横山武騎手は、京成杯(G3)を優勝したソールオリエンス(牡3歳、美浦・手塚貴久厩舎)に騎乗することになった。

 べラジオオペラは、前走のスプリングSでは重馬場のなか、メンバー最速の上がり3ハロン35秒7の末脚で完勝し、デビューから3連勝を飾った有力馬の1頭だ。表面上では田辺騎手と横山武騎手との間で、アスクビクターモアとベラジオオペラがトレードされた形になる。

 これが初コンビとなるが、ベラジオオペラの鞍上が田辺騎手に決まったことに関してSNSでは消極的なコメントより「田辺騎手でよかった!」「田辺チャンス!」といった前向きのコメントが多かった。同馬を管理する上村調教師は「中山コースをよく知っている騎手」と田辺騎手に期待をかけている。

 べラジオオペラの1週前追い切りでは、美浦から田辺騎手が駆けつけ騎乗した。「声をかけてもらって、ありがたいです」とコメントし、新たなパートナーとのコンタクトに好感触を掴んでいる様子だった。

 2014年のフェブラリーS(G1)ではコパノリッキー、2016年の安田記念(G1)ではロゴタイプなど人気がなかった馬に騎乗して優勝し競馬ファンをアッと驚かせた田辺騎手。

 G1では穴ジョッキーとして有名だが、昨年の菊花賞では有力馬のアスクビクターモアで勝利。ファンの支持に応えられる腕を改めて証明している。皐月賞ではアスクビクターモア降板の悔しさを晴らすような騎乗に期待したい。

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