古川奈穂のお手馬に「牝馬版パンサラッサ」の声!? 騎乗停止明けのコンビ再結成には否定的な意見も

古川奈穂騎手

 スマートフォンの不正使用により13日から30日間の騎乗停止処分となった古川奈穂騎手。7日の時点でキャリアハイに並ぶ10勝をマークするなど好調だっただけに、自身の責任とはいえ痛恨の出来事だったことは間違いない。

 現在は3週間の期間限定で、大井競馬場での調教騎乗をスタートさせている。師匠の矢作芳人調教師は「古川には異なった厳しい環境に身を置く事で、騎乗技術だけでなく心身共に鍛錬し、初心に戻って努力して欲しい」と、この狙いについてコメント。しっかりと反省した上で一回り成長し、また中央へと戻ってきてほしいところだ。

 そんな古川奈騎手のお手馬であり、コンビで3勝を挙げているグランスラムアスク(牝4歳、栗東・矢作芳人厩舎)が丸山元気騎手の手綱で14日、新潟10Rの弥彦S(3勝クラス・芝1800m)を勝利してオープン入りを果たした。

 同馬は古川奈騎手とのタッグで挑んだ先月29日の胎内川特別(2勝クラス)を逃げて4馬身差の圧勝。その前走と同じように今回も道中でハナを奪うと、前半1000m通過58秒8というハイペースの逃げを展開した。

 そのまま最後の直線に入ると一度は後続に交わされそうになったものの、残り1ハロンを切ってからは驚異的な二枚腰を披露してハナ差で追撃をしのぎ切っている。

「直線半ばで一旦は2着馬に前に出られたようにも見えたのですが、見事な盛り返しでしたね。レース後には丸山騎手も『内々の経済コースを回れたとは言え、よく2着馬の猛追をしのいでくれました』と褒め称えていました。

ディープインパクト産駒のグランスラムアスクはセレクトセールで約1億円で取引されるなど、もともと評価の高かった馬です。オープンクラスでもハナを奪えば相当しぶとい存在になるのではないでしょうか」(競馬誌ライター)

 これでグランスラムアスクは全4勝を左回りの芝1800mで記録。特に新潟・芝1800mでは3戦3勝となり、ワンターンの舞台では無類の強さであることを知らしめる結果となった。

 また、同馬にはレース後のSNSやネット掲示板などで、同じくワンターンの競馬を得意としており、厩舎の先輩でもあるパンサラッサになぞらえて「牝馬版パンサラッサ」といった声も一部のファンから上がったほどだ。

コンビ再結成には否定的な意見も

丸山元気騎手 撮影:Ruriko.I

 さらに鞍上については「このまま丸山騎手を希望」といったコメントも。同馬のキャリア20戦中15戦で手綱を取ってきた主戦・古川奈騎手に対しては「もう戻らなくてもいいのでは」「自らチャンスを逃してしまったのだから乗れなくなったとしても仕方ない」など、やや厳し目の意見も見られた。

「古川奈騎手もインスタグラムで謝罪していたように、自身の認識の甘さで騎乗停止となるなど関係者に迷惑をかけてしまった上、お手馬に乗り替わりで勝たれてしまっただけに、仮に今後グランスラムアスクが戻ってこなかったとしても文句はいえそうにないです。

ただ、同馬は古川奈騎手が所属する矢作厩舎の管理馬だけに、あとは師匠がどう判断するかでしょうね」(同)

 圧勝を決めた胎内川特別のレース後に古川奈騎手は「本当に強い競馬をしてくれました」と絶賛のコメントを残すなど、グランスラムアスクは思い入れの強い1頭であることは間違いない。果たして、再び騎乗することはできるだろうか。

GJ 編集部

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