川田将雅「因縁」の相手の仔が波乱を演出!? オークス(G1)史上3組目の母娘制覇を狙うイングランドアイズ
21日に東京競馬場で行われるオークス(G1)。4分の1の抽選を突破したのはイングランドアイズ(牝3、栗東・安田翔伍厩舎)だった。
二冠を目指すリバティアイランドと川田将雅騎手にとって、数多くの因縁が絡み合っている「オークス馬の仔」が滑り込みでの出走である。
イングランドアイズの母は、2014年のオークスで「二冠確実」と謳われ、単勝1.3倍の支持を受けたハープスターの前に立ちはだかり、女王となったヌーヴォレコルト。
イングランドアイズは、川田騎手の師匠・安田隆行調教師の息子である安田翔伍調教師が「すごく軽い走りをする」と素質に惚れ込んだ良血馬で、その潜在能力は折り紙つきである。
デビュー戦となった昨年11月の新馬戦(阪神・芝2000m)では後にクイーンC(G3)を制し、桜花賞(G1)4着となるハーパーをクビ差退け勝利。最後は母親譲りの勝負強さを見せつけた。
その後は差して届かずの競馬で4着を繰り返してしまっているが、前走フローラS(G2)は馬場やペース、それに「やはり外枠が応えました」と横山和生騎手が回顧するほど不利だった枠に泣いた。
しかし、レースレコードに0.2秒差の好時計の中、上がり3ハロン最速の33.4秒を記録しているなど、瞬発力を改めて示している。
今回も不運なことに大外枠を引いてしまったが、8枠の成績は悪くない。オークスはBコース最終週で、差し馬が有利になりやすい。実際にフローラSを上がり3ハロン最速ながら3着に終わったユーバーレーベンは、その後のオークスで戴冠していることを踏まえると、巻き返す可能性も十分に秘めているのではないだろうか。
また、イングランドアイズとデビューからコンビを組む横山和騎手は、先週のヴィクトリアマイル(G1)でルージュスティリアとコンビを組む予定であったが、アートハウスの骨折で急遽、川田騎手に。今週はそのリベンジを果たすべく燃えているはずである。
2番人気で勝利した母とは異なり大番狂わせを演出し、史上3組目の母娘制覇を実現させることができるだろうか。思い切りの良い競馬で、9年前の再現に期待したい。