毎日王冠(G2)「必要なのはあの人」横山典弘を鞍上にリクエスト!「違ったら僕の調教師としての力不足です」ジャスティンカフェ陣営が熱烈ラブコール
6月のエプソムC(G3)を制して待望の重賞タイトルを手にしたジャスティンカフェ(牡5、栗東・安田翔伍厩舎)は、10月8日に行われる毎日王冠(G2)からの復帰を予定していることが分かった。
東京の芝1800mはエプソムCと同じ、昨年も出走してサリオスと接戦を演じた舞台だけに陣営の勝負度合いも強いはずだ。
G1初挑戦となった昨年のマイルCS(G1)は、福永祐一騎手(現調教師)とのコンビで挑んだが、最後の直線で前が塞がって脚を余す格好の6着に敗れた。当時、レースを振り返った福永騎手も「4角を過ぎるときの勢いも凄かった」「突き抜けるような手応えだった」「スムーズだったら」と悔やんだほどだった。
その後も福永騎手、C.ルメール騎手が騎乗して惜敗し、ようやく最高の結果を残せたのは横山和生騎手が初めてコンビを組んだ今年のエプソムC。満点回答を出したコンビ継続の可能性も考えられたが、ジャスティンカフェを管理する安田翔師は、横山典弘騎手とのコンビ復活を望んでいたようだ。
ジャスティンカフェ陣営が熱烈ラブコール
ファンの間で注目を集めたのは、安田翔師が8日夜にSNSで発信した「よこやまのりひろでいきたいなーと思ってまーーーーーーーーーーーーーーー!ーーーーーーーーす!(原文ママ)」という言葉である。
最終的な決定を下すのはオーナーのため、この言葉だとあくまでリクエストにとどまるものの、ゴーサインが出れば確定となる可能性も考えられる。実際、昨年の毎日王冠の前まで3戦連続でジャスティンカフェの手綱を取っていた横山典騎手だけに、再登板があっても不思議なことではないだろう。
振り返れば、川田将雅騎手が2勝クラスで勝ち切れなかった本馬に大胆な脚質転換を試みたのが横山典騎手。馬の気分やリズムを優先した騎乗で2勝クラスと3勝クラスを連勝し、重賞でも戦える馬に導いた。
その一方で「馬と会話ができる」といわれる名手は、見方によっては勝つ気がないように受け取られかねない“ポツン騎乗”などで物議を醸すこともある。
とはいえ、それは外野の人間が表面的にしか見えていない部分も否定できず、騎乗馬のことを何よりも大事に考えているのも騎乗する本人のはず。多くは語らない人物のためにあらぬ誤解を招くこともあるが、横山典騎手の理解者である安田翔師だからこその希望といえる。
先述の発信に続けて師は「あくまでも現時点での僕の希望です」と断りを入れつつ、ジャスティンカフェが常勝馬になるためには、「必要なのはあの人と思うのです」「違ったら僕の調教師としての力不足です」とまで言い切った。
某バスケット漫画のアニメで「君が好きだと叫びたい」という曲があるが、この発信も安田翔師と横山典騎手の深い絆を感じさせる「熱烈なラブコール」ではなかったか。