藤田菜七子「単勝356.2倍」大激走で特大馬券を演出! ラチ沿い強襲の好騎乗で自身の「歴代最高配当」も更新
26日、新潟1Rの2歳未勝利は、北村宏司騎手が騎乗したセブンマイスターがハナ差の接戦を制して優勝。デビュー戦は6着に敗れたが、2走目で見事な変わり身を見せた。
ドレフォン産駒の同馬は、今年の京成杯(G3)で1番人気に推されたセブンマジシャンの半弟。近親にはG1・4勝の女傑クロノジェネシスなどがいる良血である。北村宏騎手もレース後「2戦目で変化がありました」と話していたことから、ここから更に力を付けていきそうだ。
なお1、2着は5番人気、2番人気と比較的順当に収まったが、15番人気の超大穴で3着に入り、三連単122万350円の大波乱を演出したのが、レジーナチェリ(牡2歳、美浦・伊藤伸一厩舎)と藤田菜七子騎手のコンビだ。
同馬は今月12日にデビューするも、1着から約2秒離された9着に大敗。中団後ろからレースを進めたが、勝ち馬ガルサブランカの影すら踏むことができなかった。今回はさらに初騎乗となる藤田騎手に乗り替わっていただけに、単勝356.2倍の超人気薄だったのも無理はないだろう。
初戦と同じ新潟・芝1600mが舞台となった今回は、スタートを決めて前から6番手付近でレースを進める。1000m通過59秒4の流れを手応えよく追走すると、内目で先行集団を見る絶好のポジションで4コーナーを回り最後の直線に入った。
残り200mあたりで内ラチ沿いがポッカリ空くと、藤田騎手はすかさず急襲。鞍上のステッキに応えて、レジーナチェリもしぶとく脚を伸ばした。最後は勝ち馬に0秒2後れを取ったものの、惨敗した初戦からガラリと一変したレース内容だった。
「これは驚きましたね。レジーナチェリは陣営が戦前『使って良くはなっている』と話していたものの、まさかここまで一変するとは……。騎乗した藤田騎手もレース後『2戦目で競馬を覚えて、しっかりと変わってくれました』とコメントしたことから、1度使われて確実に良化していたということでしょう。
また、その藤田騎手も最後はラチ沿いを強襲するなど、終始ロスの無い立ち回りで見事な騎乗だったと思います。キャリアで一番白星を多く挙げている競馬場が新潟だけに、やはりこの舞台だと一味違いますね」(競馬誌ライター)
朝イチから目の覚めるような特大配当を演出した藤田騎手には、SNSやネット掲示板などにもレース後「1Rから凄い馬持ってきたな」「やはり菜七子ちゃんは新潟が上手い」「冷静に最内を突いた見事な騎乗だった」など、称賛の声が相次いで寄せられていた。
自身の「歴代最高配当」も更新
なお15番人気の超人気薄だったレジーナチェリは、複勝でも4870円の高配当を付けた。藤田騎手は一昨年8月にブルーローズシップで記録した3850円が自身の複勝歴代最高配当だったが、今回はこれを更新した。
また、同騎手がこれまで馬券に絡んだ馬の中で一番単勝オッズが高かったのは、今年6月のディーンで139.8倍だったのだが、先述の通りレジーナチェリのそれは356.2倍であることから、こちらも一気に上回ることとなった。
レース後、藤田騎手はレジーナチェリについて「素直で真面目な馬です」「平坦コースなら、さらに頑張れると思います」と、次回以降も期待できるコメントを残した。
夏競馬も残りわずかとなってきたが、新潟クイーンの異名も持つ藤田騎手からは最後の最後まで目が離せそうにない。