阪神タイガースの“アレ”でリバティアイランドの三冠確定!? のハズが…ローズS(G2)で強力なライバルたちが出現
紫苑S(G2)、ローズS(G2)が終了し、秋華賞(10月15日・芝2000m・京都)に出走する主な顔ぶれが決まった。
ただし両トライアル前、いや昨年暮れの阪神ジュベナイルF(G1)が終了した時点で、同レースの勝ち馬リバティアイランド(牝3歳、栗東・中内田充正厩舎)が無事、レースに参加できれば春の二冠、さらに三冠も獲れると目されてきた。
実際、ご存じの通り、春二冠は圧倒的な強さで達成。そして無事、夏を越したことから、三冠目も目前とみられている。
さらに三冠馬誕生を予感させる、強力な後押しも発動した。それはプロ野球・阪神タイガースの「アレ」だ。
阪神球団として史上最速で優勝を決め、まさにリバティアイランド同様、圧倒的な強さで優勝してみせた。実は阪神、セ・リーグでは過去5回頂点に立っているが、そのうち3回は同年に三冠馬が誕生しているのだ。
最初が1964年(2回目)のシンザン、続いて2003年(4回目)がスティルインラブの牝馬三冠、そして前回優勝の2005年はあのディープインパクト。「阪神、意外と優勝してないな」という感想はさておき、近年では2回連続で三冠馬が誕生しているわけだ。
SNSでも優勝決定後、「これでリバティアイランドの三冠は確実」といった声が多く聞かれた。二冠女王にとっては、まさに吉兆データといえるだろう。
ただ、ローズSが終わって風向きがやや変わってきた。というのも、同レースの決着時計は1:43.0、従来記録を0.8秒も更新する驚異的な日本レコードだったのだ。勝ったマスクトディーヴァは7番人気の伏兵ながら、最後の直線早めに抜け出し、後続を振り切る強い内容だった。
「勝ち馬同様、あるいはそれ以上にインパクトを残したのが2着のブレイディヴェーグ。前走の勝ち時計、勝ちっぷり、C.ルメール騎手騎乗で1番人気に支持されました。レースでは出遅れて後方を追走しましたが、ラスト3ハロンは唯一33秒を切る末脚で1着馬に迫りました」(競馬ライター)
2頭とも前走で1勝クラスを勝ち上がり、約3か月の休養を挟んで今回がキャリア4戦目と臨戦過程は同じ。まだまだ粗削りな面もある分、伸びしろもありそうだ。血統背景もしっかりしている。しかも2頭ともリバティアイランドとは未対決というのも魅力だ。つまり、怖いもの知らずで立ち向かっていける。
穴党は川田騎手の「アレ?」に期待!?
迎え撃つリバティアイランドは9月12日にノーザンファームしがらきから帰厩、馬体重は前走時より50キロほど増えてパワーアップ。プラン通り、秋華賞に直行予定だ。
秋華賞はリバティアイランド1着頭固定の馬券で勝負、と考えていたファンも多いだろう。しかし、ローズSの結果で考え直す人もいたのではないだろうか。
「また一部では川田将雅騎手の乗り方を危惧する声もあります。桜花賞は馬の気持ちを優先し、後方からのレースになったそうです。その結果、驚異的な末脚で快勝したわけですが、秋華賞の舞台は京都の内回り、ややトリッキーなコース形態で内有利の傾向が強いコースです。
川田騎手が馬の気持ちを優先し、桜花賞と同じような競馬をすれば、足をすくわれる可能性はあるかもしれません」(競馬記者)
重箱の隅をつつくような話だが、万が一、川田騎手が「アレ?」と思われるような騎乗をすれば、牝馬三冠が露と消えてもおかしくない。いずれにしろ、胸のすくような白熱したレースを期待したいところだ。